【漫画】ウイルスが蔓延した世界で…自由を手に入れた天使と、窮屈な生き方を選んだ男
全ての欲や感情をなくして手に入れた”自由”の先には…
ある建物でひとり読書をする男性、フロイド。すると窓の外に羽をまとった女性・クレアが現れました。何もなくても幸せだという彼女はフロイドに「あなたはこちらに来ないの?」と問いかけます……。 【マンガ】”天使ウイルス”から身を守る男性 本編を読む 不思議な世界観のマンガ『天使病』がTwitterで公開されました。マンガを投稿したのは『うちの上司は見た目がいい』を大人気連載中の山崎ハルタさん(@harutan044)。本作品は清瀬 順さん原作、山崎ハルタさん作画の共作となっています。 何にもとらわれず自由になった”天使”と、窮屈でも今の暮らしを続ける”人間”のやりとりが美しいイラストで描かれ、「幸せとは何か」を考えさせられる作品に、読者からは「素敵」「奥が深い」「幸福の形がそれぞれにある」「俺らは人間病なのかな」などの声があがりました。 マンガを投稿した山崎ハルタさんに、お話を聞きました。 ーー山崎ハルタさんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。 Twitterに趣味のイラストを載せていたところ、2018年の初夏頃にKADOKAWAの編集者のセキトラさん(@sekitoraaa)から「作品をまとめて本にしませんか」と声をかけていただいたのが始まりです。本にするならせっかくなのでマンガにも挑戦してTwitterに載せてみましょうという話になり、それまでマンガを描いた経験はほとんどなかったのですが「いけますいけます描けます!」とうまく乗せられて描き始めたのが『うちの上司は見た目がいい』です。そのまま乗せられて描き続けて現在に至っています(笑)。 ーー『天使病』のお話はどのようにして生まれましたか? 元々『うちの上司は見た目がいい』とは別の形で作品を作ってみたいなと思っており、知人で物語を作るのが好きな清瀬 順さんと共作しようとなりました。それで清瀬さんから出てきたネームがこの『天使病』で、自分はキャラクターデザインや作画に力を入れました。 清瀬さんが私の絵柄に合わせて発想してくれたのですが、最初のイメージとしては「孤独な男と天使」のエピソードという感じで、そこに“感情を失う”というテーマを入れたということでした。人や物を好きになるということは執着が生まれ悩みになる一方で、それらから全て解放されて自由になってしまった時に何が残るのか。そんなことがテーマになったそうです。藤子・F・不二雄先生のSF短編『流血鬼』が好きとのことで、そのオマージュでもあるそうです。 ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。 わりと重めのテーマをきれいな作画で見せるというバランス感で作ったので、そこを分かっていただいて、原作も絵も褒めていただいてうれしかったです。それから何度か読み返して分かる、という構成になってるのですが、「あ、実はこういうことなのね!」と気付いてもらえたりとか、人間にとって幸せとは何かっていうところまで考察して下さる方々もいて、作品のテーマが伝わって清瀬さんもうれしかったようです。