悪役令嬢が現代のおじさんに転生…中年男性のだらしない日常に絶望する様子に「これは確かに無理すぎる」「インパクト強烈」と反響続出【作者インタビュー】
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、漫画家の相葉キョウコさんが手がける『おじ転生~悪役令嬢の加齢なる生活~』だ。 同作は「サンデーうぇぶり」で連載されている“転生もの”の一作で、相葉さんのX(旧Twitter)に第1話が投稿されると約9000件もの「いいね」を獲得。そこで作者である相葉さんに同作を手がけたきっかけについて話を伺った。 【漫画】中年男性の日常がハードすぎる…悪役令嬢が“おじさん”に転生した姿に「笑いが止まらない」と好評の声 ■悪役令嬢が転生した先は50代の中年男性? ――悪女と名高い「クロエ・デマントイド」は、数々の悪行によって処刑されようとしていた。そして、命尽きる前に「もし生まれ変わったら 清く正しく生きる」と誓い、間もなくして刑が執行されるのだった。 目を開けると、そこは暗闇に包まれた世界。どこからともなく「今までの行いを別の世界で悔い改めるといいでしょう」「転生、させてあげましょう…」という声が聞こえてきたかと思いきや、次の瞬間、クロエは悪臭や目覚まし時計の電子音によって覚醒する。 近くにあった鏡を見てみると、そこには髪が薄く、だらしない体をした中年男性の姿が。クロエは日本を舞台に加齢臭漂う「黒江正路」に転生してしまったのだった…。 悪役令嬢が中年男性に転生して悪戦苦闘する様子に対し、読者からは「何かあるごとに絶望するクロエが笑える」「だんだんおじさまが可愛く見えてくるのが不思議」といった声があがっていた。 ■“逆転生”にした結果、たどり着いたキャラが「おじ」だった ――『おじ転生~悪役令嬢の加齢なる生活~』を創作したきっかけや理由があればお教えください。 異世界転生作品が大好きなのですが、転生したら見た目も能力も上がるものが多く、自分が今と同じ状態のまま異世界に行ったら困り果てると思ったのがきっかけです。その場合、新天地で1年持たなそうだなとよく考えていたので、生存しやすいのは逆に現代日本だろうということで、逆転生が生まれました。 ――第1話を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。 おじさんの中に悪役令嬢が入っているので、見た目は完全におじさんながらもやや内股であったり、小指が立ってしまったり、細かい所作に令嬢が現れているのを見ていただけると嬉しいです。 いろいろな体毛を描いているのですが、下の毛に関してはちぢれ毛を真剣に描いているので、注目(したくないと思いますが)ポイントでしょうか(笑) ――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。 「馬鹿な……ここはさっき掃除機をかけたばかりのはず」からの、クロエが自分の過去の行いを反省するシーンでしょうか。 本作はクロエが過去の自分の行動を振り返って反省することが多いのですが、自分が恵まれていたことを一番知りたくなかった形で知ることになるので、羞恥のうえ反省する、悪役令嬢だったクロエが初めて身近に感じられるポイントになっていたら嬉しいなと思います。 毛に関してはおそらく読んでいる方の何割かは身に覚えのあることなのではないでしょうか。私は覚えがあります。 ――作中に登場する中年男性「黒江正路」はまさしく「おじ」というビジュアルですが、黒江正路はどのような経緯で誕生したのでしょうか? 悪役令嬢のクロエのビジュアルの真逆をいこうと思いました。金色の毛量のある髪の毛、無駄な脂肪の無い完璧なスタイル、陶器のような肌に比べ、毛量の少ない黒髪、脂肪だらけの身体、毛だらけの肌…という感じですね。とはいえ、中身は10代の女性なので、どこか少し可愛く見えるようにしたかったので、目だけは割とキュルキュルなままになりました。 ――今後の展望や目標をお教えください。 単行本1巻分にしてクロエが黒江として割と現代社会に馴染んでいるので、黒江の生活をなぞるだけではない新たな行動を起こせるといいなと思います。 ――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします! 1話目から下ネタ満載の汚い内容の漫画を読んでいただきありがとうございます。ここまで振り切ったギャグ作品は初めて描いているのですが、たくさんのお嬢様コメントなどに支えられて連載を続けることができています。現在単行本1巻が発売中ですので、まとめてもう一度お読みいただけると嬉しいです!