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配達された荷物は危険? 梱包した人が感染していたら? 接触感染のリスクを専門家が解説

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The Guardian

【記者:Danielle Renwic】  新型コロナウイルスに感染している可能性がある人との接触を避けるため、屋内に引きこもる人が増えている。しかし、米疾病対策センター(CDC)は最近、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を発症させるウイルスのリボ核酸(RNA)が、新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」船内で、乗客が下船した17日後も検出されたとする報告書を発表した。荷物や食料品、さらには科学者が「頻繁に触れるもの」と呼ぶ表面(ドアノブ、照明用スイッチ、リモコンなど)を扱うときには、どの程度のリスクがあるのだろうか?専門家2人に聞いた。 Q:「ダイヤモンド・プリンセス」に関する報告書は、物の表面に付着したウイルスが最長で17日間生き続けることを示唆するのか? A(ジュリア・マーカス教授):CDCによるクルーズ船の調査によると、ウイルスRNAの形跡が検出されたのは、未清掃の船室だった。しかしはっきりさせておくと、これは単に、ウイルスが検出可能であったことを意味するだけであり、感染力があったとか、これらに触れた人が感染する可能性があったという意味ではない。(編集部注:RNAにはウイルスの遺伝情報が含まれる) A(岩崎明子教授):単に、ウイルスの一部が残っているというだけだ。ウイルスが正常な活動をするには、他に多くの構成要素が必要であり、RNAのかけらがあるからといって、それがウイルスであることにならない。損傷を受けていない状態のゲノム全体が必要になる。RNAの小さな一片があったからといって、感染するとは限らない。 Q:新型コロナウイルスは物の表面でどのくらい生き延びることができるのか? A(マーカス教授):米医学誌「ニューイングランド医学ジャーナル」は最近、制御された実験室という環境において、新型コロナウイルスがさまざまな種類の表面でどのくらいの期間、安定した状態でいられるかという実験を掲載した。実験の結果、銅の上では最長で4時間、ボール紙の上では最長24時間、プラスチックおよびステンレスの上では最長72時間、検出が可能だったことが分かった。  ただし重要なのは、これらのどの表面においても、ウイルス量は時間を追うごとに急激に減少したことだ。つまり、これらに触れたことによる感染のリスクも恐らく、時間を追うごとに減少するということだろう。 Q:新型コロナウイルスの粒子1粒から感染する可能性はあるか? A(岩崎教授):感染するには、特定の量以上のウイルス粒子に触れる必要がある。指にたった1粒のウイルス粒子があったところで、感染する可能性は低い。粒子わずか10粒で感染するような感染力の高いウイルスもあれば、感染に数百万粒必要であろうウイルスもある。触れたウイルス粒子が少なければ少ないほど、感染する可能性は低くなる。表面上のウイルス量が重要なのはそのためだ。 Q:空中に浮遊している粒子や感染者に直接接触する場合と比べ、表面に付いたウイルスを介して感染した人はどの程度いるのか? A(マーカス教授):現在分かっている限り、汚染された表面に触れるよりも、感染者との濃厚接触により感染する可能性の方がずっと高い。とは言え、「頻繁に触れる表面」を中心に、自分が何に触れているかを意識すること、そして例えば、公共交通機関や食料品店、多くの人がいる場所などで物に触れた後は、手を洗うことが依然として重要だ。 A(岩崎教授):新型コロナウイルスは、プラスチックやステンレス(といった素材)の上では非常に安定しており、数日間残存できる。そのため、感染者が何かの表面にウイルスを付け、他の人がそこに触れてから自分の顔に触れてしまう可能性は非常に高い。

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