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【ヒットの法則322】アルピナ B3ビターボは独自のターボ技術を採用した精巧なモデルだった

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Webモーターマガジン

335iのツインターボエンジンを徹底的に分析

2007年のジュネーブオートサロンで、BMWアルピナB3ビターボが発表された。大きな注目を集めたこのニューモデルに、Motor Magazine誌はいち早く試乗することができたので、その模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2007年6月号より) 【写真】リアビューやインパネ、シートなどを見る(全9枚) BMWの最多量産モデルである3シリーズの現行モデル(E90)が発売されて、すでに3年が経過した。日本のアルピナ・エンスージアストが、このクルマをベースにしたエントリーモデルの登場を今か今かと待ち構えていた今年ようやく、3月に開催されたジュネーブオートサロンに、アルピナ本社のあるブッフローエからニューモデルが運びこまれた。その名はアルピナB3ビターボ。久々のターボモデルの登場である。 アルピナはこれまで3シリーズをベースにしたエントリーモデルには、ノーマルアスピレーションエンジンを塔載していた。しかし、今回のアルピナのニューモデルは、BMWが最新のツインターボ技術を与えた335iをベースモデルに選択し、独自の伝統あるターボのノウハウを使って、B3ビターボとして完成させた。 このアルピナのニュービターボモデルは、一朝一夕にでき上がったわけではない。今からおよそ29年も前に導入されたアルピナの伝統あるターボ技術をベースに、BMWからの特別の協力もあって、およそ1年前から開発が進められ、今回ここにようやくランニングプロトタイプができ来上がったのだ。そして、レポーターはとくに許されてこのモデルの詳細を知る機会が与えられたのである。 晴天に恵まれたアルピナ本社の前に運ばれてきたこのモデルは、ジュネーブで一般公開されたモデルそのもので、まだ2台目のランニングプロトタイプであった。 アルピナのセールスおよび広報担当のギュンター・シュスター氏によれば、このエントリーモデルの開発は、まずベースとなった335iに塔載されているツインターボエンジンの徹底した分析から始まったと言う。この最新のBMWエンジンは、プレシジョンインジェクション、すなわち精密噴射システムを採用し、そこに2基のターボを並列にレイアウトして、3Lの排気量から306ps/5800rpmの最高出力と、400Nm/1300rpmの最大トルクを発生する。 アルピナでは、このハイテクエンジンをさらにリファインするために、多くのパーツを新たに自社開発したが、とりわけアルピナの古くからのサプライヤーで、ピストン製造のスペシャリスト「マーレ(MAHLE)」と共同で開発したスペシャルピストンが、パフォーマンス向上の大きな役割を果たしている。 すなわち高い剛性と耐熱性を持った新開発のピストンを採用した結果、エンジンの圧縮比を9.4に、そしてターボの最大過給圧を1.1バールにまで高めることを可能にしたのである。しかし、排気量は3Lにとどめられた。 この結果、アルピナ製ビターボエンジンの最高出力は、5500rpmから6000rpmの間で360ps、そして最大トルクは3800rpmから5000rpmの間で、500Nmをそれぞれ発生させることに成功している。すなわち1L当たりの出力は121psとなる。 またドイツの車両検査規定では、こうした量産メーカーのエンジンをベースにした場合に、排出ガス規制値が下回ってはいけないと記されているが、自動車メーカーであるアルピナは当然のことながら、最新のエミッションスタンダードであるEU4を難なくクリアしている。

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