自殺に見せかけ会社同僚を線路に…塗装会社の社長ら4人を殺人・監禁疑いで逮捕 今後の捜査のポイントは【Nスタ解説】
佐々木容疑者を知る人 「やんちゃなお父さんかなとは思ったんですけど、普通に会えば挨拶もきちんとしてくれますし、普通のお父さんというか」 佐々木容疑者を知る人 「(佐々木容疑者の自宅の)庭というか前のスペースで、仲間とバーベキューしたりする姿をよく見かけてました」 警視庁はこれまでの捜査から、会社内で高野さんへの日常的な「いじめ」が繰り返されていたとしています。 佐々木容疑者らのスマホには、高野さんの下半身に棒を突き刺す動画や、やけどを負った高野さんの写真が残っていたということです。 高野さんの小中学校の同級生は。 高野さんの同級生 「(高野さんは)気が弱くておとなしいタイプだったんで、そこをつけ込まれちゃったのかもしれない。ひどい話で大変ショックですね」 高野さんは北海道の函館市出身。 地元の塗装会社に就職していましたが、2015年に佐々木容疑者の会社に転職したといいます。 警視庁は殺人容疑で逮捕した理由について「高野さんを心理的な支配下において線路に立ち入らざるを得ない状況にまで追い込んだ」としていて、全容解明を進めています。 ■踏切自殺装い…元同僚を殺害か 井上貴博キャスター: ここからは、いかに多くの証拠を積み上げていくことができるか。非常に難しい捜査が続いていきます。 2023年12月、東武東上線の防犯カメラには容疑者の車を降りた高野さんの姿がありました。自ら線路に立ち入り、電車にひかれる様子が防犯カメラに映っていました。 逮捕される前の任意提出では、容疑者らのスマートフォンには高野さんに暴行を加える動画などが残っていました。こういったところから捜査が一つ一つ進んでいきました。 ■「殺人罪で起訴するのはかなり難しい」捜査のポイントは 井上貴博キャスター: 元東京地検特捜部 副部長の若狭勝弁護士によると「いじめ的な暴行を加えており、写真など残っていたとしても殺人罪で起訴するのはかなり難しい」ということです。 その内容は、凄惨ないじめで暴行に近いものですが、どのように殺人罪を立証していくことが考えられるのか。 若狭弁護士によると「被害者が目の前にある暴行・脅迫から逃れるためなどの状態、音声・動画など物的証拠や供述、さらに容疑者が殺意を持っていたか」を裏付けることが大変難しいということです。
ホランキャスター: 殺人などであれば逮捕ですが、起訴されても、殺人罪で起訴とならない可能性もあるということですね。 井上キャスター: そこも視野にということはありますけれども、1人の尊い命が失われた、そのことに向けての警視庁の執念の捜査がこれからも続くということになります。
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