Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

家計急変でiDeCoの掛金が払えない!どんな影響が出るの?

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
ファイナンシャルフィールド

退職所得控除額の計算式は次の通りです。

一時金で受け取るメリットは?

一方で、年金で受け取る際に使用するのは「公的年金控除」です。こちらは掛金の支払い年数とは無関係で、iDeCo以外にもらう公的年金や収入の金額によって控除できる金額が変わります。従って、iDeCoを年金で受け取るつもりなら、掛金を支払う年数が短くなっても不利になることはありません。ただし、運用期間が短いと、それだけ掛金の総額が少なくなり、年金として受け取る金額も少なくなる可能性はあります。 一時金で受け取るメリットは、特に掛金を20年以上の長期で支払うと、税金の観点だけ考えれば、一般に一時金から控除できる金額が大きく、課税される金額が小さくなる可能性が高いということです。 また、課税される退職所得の金額は、一時金から退職所得控除を引いて残った金額をさらに半分(×1/2)にして計算できるという特徴があります。 例えば、iDeCoで掛金を支払った期間が10年あり、一時金として300万円を受け取ると、退職所得控除額は<40万円×10年=400万円>です。 一時金で受け取ると400万円まで非課税なので、iDeCoの一時金300万円には税金がかかりません。 また上記の例で、iDeCoで一時金500万円を受け取ると、400万円の非課税額を越えた部分は課税されます。 (一時金500万円-退職所得控除額400万円)×1/2 = 課税退職所得50万円です。 500万円の収入が、50万円の課税所得となるのは、退職所得控除が大きく影響しています。

掛金を支払えない時にどう捻出するのか? その価値はあるのか?

iDeCoの掛金は月額最低5000円を支払えば、掛金月数に穴をあけることなく継続できます。掛金の増減変更ができるのは1年に1回のみで、掛金を止めることはいつでもできます。手続きに時間がかかることもありますので、変更するなら早めに決断したほうがよいでしょう。 家計のやりくりが厳しく、月額5000円の掛金を毎月払えない状況になっても、どうにかして掛金を払ったほうがよいのかどうかについては、その資金をどう調達するのかにもよるでしょう。掛金を払うために集めるお金が、iDeCoを続けることで取り戻せるかどうかです。 例えば、金利が高い(例・18%など)カードローンなどでお金を借りてまで掛金を支払うかというと、18%の金利分を60歳まで下ろせないiDeCoで取り戻すのは難しいかもしれません。 子どもが成長して保険は不要と考えた時に、解約しても元本割れしないような終身保険があれば、それをiDeCoの掛金にする方法もあります。あるいは終身保険ですでに支払った保険料からお金を借りる「契約者貸し付け」という方法は、iDeCoの運用が順調で、その運用益の利回りと同じくらいの金利で借りることができれば、選択肢の1つかもしれません。

まとめ

最終的にどう受け取るか、出口戦略も必要なiDeCoは、一時金の選択時にも有利な控除を期待するためには、最低額に落としても掛金を払い続けるとよいことになります。しかし、節税に気を取られすぎて、掛金を払い続けるために高い金利で借り入れをするのは本末転倒です。iDeCoは運用益の非課税のメリットも受けられますが、そもそも運用は余裕資金で行うものです。 余裕資金がない時は無理をせず、余裕資金ができたら運用に回すというサイクルを繰り返すことも、長期で取り組みたい「老後費用の資産形成」には必要でしょう。 執筆者:岩永真理 一級ファイナンシャル・プランニング技能士

ファイナンシャルフィールド編集部

【関連記事】