中学受験は年収1000万円必要?課金ゲームと呼ばれるその訳
中学受験のシーズンの幕が切って落とされました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり、例年に輪をかけて心配事の多いシーズンです。そんな中学受験をしているご家庭の年収はどれくらいなのでしょうか? 中学受験世帯のお財布事情に迫ります。
中学受験は課金ゲーム?
「中学受験って、いったいどれくらいの費用が掛かるのかしら?」株式会社ファルボ「“中学受験は本当に課金ゲームなのか? “ 『中学受験にかかる費用』実態調査レポート」にある6年時の1年間で実際に想定される某進学塾と準備のための項目例は下記のとおりです。 1. 通常授業 2. 春期講習 3. ゴールデンウィーク特訓 4. 夏期講習 5. 夏期志望校錬成特訓 6. 志望校別特訓 7. 冬期講習 8. 正月特訓 9. 模擬テスト 塾のための塾や家庭教師も「重課金」として存在するようです。 10. 個別指導塾 11. 家庭教師 上記11項目の合計は約175万円との調査結果でした。
1,000万円以上は何割?私立中に通う世帯の年収ボーダーラインは?
それだけの費用負担を12歳の子供に掛けることのできる家庭の年収は、一体いくらくらいなのでしょうか? 文部科学省「平成30年度子供の学習費調査5 世帯の年間収入段階別,項目別経費の構成比」を見てみましょう。 公立中学校 ・400万円未満:14.2 % ・400万円~599万円:26.1% ・600万円~799万円:25.4% ・800万円~999万円:18.7% ・1,000万円~1,199万円:10.1% ・1,200万円以上:5.4% 私立中学校 ・400万円未満:3.9% ・400万円~599万円:7.2% ・600万円~799万円:16.8% ・800万円~999万円:19.8% ・1,000万円~1,199万円:16.8% ・1,200万円以上:35.5% 1000万円以上の年収の世帯が52.3%、約半数を占めていますね。 私立中学校に通う世帯年収の割合としては、800万円以上が72.1%で約7割、1,000万円以上が52.3%で約半数を占めます。そう考えると800万円がボーダーラインに入ってくるかもしれません。 また、栄光ゼミナール「中学受験にかかる費用と学費について」によると「中学受験をする子の多くは小4から塾で中学受験用の勉強を行います。その費用は3年間で約200万円ほどといわれています。」とあります。 年収というボーダーラインだけでなく、住宅ローンがあるか? などの各家庭の収支状況によって変わってきます。3年間で約200万円の出費に耐えられるか? の吟味が必要です。