トランプ氏、ウクライナのロシア領攻撃「重大な過ち」 仲介に意欲「双方と話す」
【ワシントン=塩原永久】トランプ次期米大統領は12日に公表されたタイム誌とのインタビューで、ウクライナが長距離兵器を用いてロシア領内を攻撃することについて「重大な過ちだ」と批判した。米国が「戦争を激化させ、悪化させているだけだ」と指摘し、ウクライナへの兵器供与に後ろ向きな姿勢を示した。 【写真】首脳会議の集合写真で後列のバイデン米大統領に米紙「超死に体」 トランプ氏はウクライナとロシア双方で多大な死者が出ており、戦争が「持続可能ではない」と強調。「双方と話す」と述べた上で、休戦に向けた仲介に動く用意があることを示唆した。バイデン米政権がウクライナに長距離攻撃が可能な兵器を供与したことを念頭に、トランプ氏は「(供与は)容認されるべきではなかった」と述べた。 トランプ氏は大統領選中、大統領に就任すれば即座にウクライナ戦争を終わらせることができると主張した。和平仲介に関する具体的な計画について質問されると、「計画を表に出せば、ほぼ無意味になる」と話して言及を控えた。 また、自身が米大統領であったなら、「プーチン(露大統領)はウクライナを侵略しなかっただろう」との従来の見解を繰り返した。プーチン氏が原油相場を引き上げて「たくさん利益を得た」と指摘。戦争を利用して露側が自分たちに有利な状況を生み出したと語った。北朝鮮がウクライナに兵員を派遣し戦争に加担したことは、「(状況を)非常に複雑にする別の要因となっている」とも話した。