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人生は50歳で花開く。アジカン・後藤正文×予防医学研究者・石川善樹が考える人生戦略

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J-WAVE NEWS

目的も役割も責任もない時間が幸せな状態を生み出す

後藤は、『フルライフ 今日の仕事と10年先の目標と100年の人生をつなぐ時間戦略』で語られる「Well-being」と「Well-doing」の視点も興味深かったと感想を述べた。一般的には聞きなれない言葉、概念だ。 石川:よくわからない概念を理解するにあたっては、逆の概念を考えることが一番のアプローチだと思います。僕は「Well-being」の逆が「Well-doing」だと思っていて、「Well-doing」は何か目標を持って、それに向かって一生懸命にやること。世の中はこの「Well-doing」が多すぎるんです。「夢や目標を持って頑張れ!」みたいことが多い。でも、これってすごく疲れると思うんです(笑)。一方で「Well-doing」の逆、「Well-being」は目的も役割も責任もないって状態なんです。それがすごく大事なんじゃないかと思います。 みんなでたき火を囲んで会話する時間やラジオを聴く時間は「Well-being」だ。後藤は「音楽も『Well-being』側ですね」と付け加える。 石川:たき火やラジオ、音楽に共通するのは、自分という概念が溶けてみんなと一体化している状態。昔から仏教などいろんな宗教で言われていることですが、みんなと一体になる感覚は極めて幸福じゃないかと。私はその状態を「Well-being」と名付けました。 「Well-being」が度を過ぎると人生が破綻してしまうため、バランスの取り方が大事だと石川は語った。 後藤は「今は社会が『Well-doing』を要請している雰囲気がある」と指摘。その要因は、工業の時代になったことだ。 石川:機械と共に生きるってなった瞬間に「Well-doing」になっちゃったんですよね。機械ってやればやるほど成果が上がるから。でも、今の新型コロナウイルス感染症の状況から、生き方をもう一度考え直そうという時代になると思うんですよね。僕らは何にリズムを合わせて生きていていったらいいのだろうか、と。 石川は『フルライフ』を書く過程で、「幸せな人生ってよくわからない」という発見があったそうだ。 石川:幸せな人生を目指すのはかなり難しそうだとも改めてわかりました。それよりも、いかに納得できる人生にできるかを目指す方が確実だなと思いました。答えを与えられるのはいい成果が出るかも知れないけど、納得しきれない。各個人が面倒くさいけど、いろいろ試してみるしかないと思います。人は習慣の生き物なので試すことは面倒くさくて、同じことをやっていたい。でも、「本当にこれでいいんだろうか?」という疑問がどこかに残ると思うんです。不確実な時代は目標を立てにくいから、目の前にあることに対して納得を重ねていくことが、今の時代の生き方のような気がします。 今回、石川が話した「フルライフ」の内容は、『フルライフ 今日の仕事と10年先の目標と100年の人生をつなぐ時間戦略』でさらに詳しくそのメソッドや概念が紹介されている。ぜひ手に取ってみては。 デジタル音声コンテンツ配信サービス 「SPINEAR」の他、Apple PodcastsやSpotifyなど各ポッドキャストサービスでは、今回のオンエアのノーカット版を配信中。 同番組は、各界のイノベーターが週替りでナビゲートする。第1週目はライゾマティクスの真鍋大度、第2週目はASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文、第3週目は女優で創作あーちすとの「のん」、第4週目はクリエイティブディレクター・小橋賢児。 【番組情報】 番組名:『INNOVATION WORLD ERA』 放送日時:毎週日曜 23時-23時54分/SPINEAR、Spotify、YouTubeでも配信 放送局:J-WAVE(81.3FM)

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