【カンボジア】25年最賃交渉の第2回会合、上げ幅に隔たり
カンボジア政府と労使の3者で構成する国家最低賃金委員会(NCMW)は8月29日、縫製・履物・旅行用品業界で働く労働者に適用する2025年の最低賃金を決めるための2回目の交渉を行った。労使双方が上げ幅を提示したが、隔たりが大きかった。現地各紙(電子版)が同月30日までに伝えた。 労働者側が14米ドル(約2,030円)、雇用主側が1米ドルの賃上げを提示した。労働者の代表のキム・チャンサムナン氏は、生活費の上昇幅に基づいて14米ドルの賃上げを提案したと説明。雇用主側の代表のナン・ソティー氏は、現在の経済状況と、カンボジアの最低賃金がベトナムを上回っていることを考慮して1米ドルの賃上げを提案したと説明した。 会合後の記者会見で、ヘン・スアー労働・職業訓練相は、前向きな雰囲気で会合が行われたと明らかにした。今後も交渉を継続し、9月26日の最終会合で決定することになるとの見通しを示した。 NCMWは、政府、労働者、雇用者からそれぞれ17人の代表が参加し、計51人で組織。ヘン・スアー労働・職業訓練相が議長を務める。次回会合は9月6日に開かれる。現在の最低賃金は204米ドル。