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【使い捨て異邦人】「理由も分からず殴られた」外国人労働者の「駆け込み寺」 夢抱いて来日した末に

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 日本で働く外国人は、165万人を超え、40人に1人は外国人となった。国は、さらに外国人労働者を増やすため2018年12月、改正入管難民法を成立。背景には、少子高齢化で労働力不足に悩む経済界からの強い要望があった。  岐阜県にある外国人労働者の“駆け込み寺”は、2015年に開設。運営は、中国人の甄凱(けんかい)さん(61)が行う。会社で生活指導員として外国人技能実習生の世話役をしていたが、低賃金、暴力、強制帰国などの酷い実態を目にし、救済を始めた。これまでに200人以上を一時保護してきたシェルターには、16人の技能実習生たちが身を寄せていた。

技能実習生が駆け込む「ある場所」

 日曜日の朝、中国人の男たち4人が、相談に来た。彼らは、日本で技術を学び、母国の経済発展に役立てる「技能実習制度」で来日した。  「状況を教えて下さい。」岐阜一般労働組合第二外国人支部で支部長を務める甄凱さんが訊ねると、男たちは堰を切ったように話し始めた。  「昨夜のことです。寮に社長が入ってきて、『李は、白は!』と名前を呼び、行くと突然、殴られた。殴った理由は何も言わず、『あとは掃除して!』と怒鳴られて・・」

 甄凱さんは、実習生の相談にのるだけでなく、場合によっては一時保護をする。  「忙しいです。まだ2つ相談が、待っています。みんな日曜が仕事休みだから、こっちは休めなくなる。」  なぜ、これほど苦悩する実習生が多いのか。日本で長年、暮らしてきた甄凱さんは、心を痛める。

 技能実習制度は、1993年にスタートした。日本の技術を学ぶ、いわば「人づくりの制度」だ。最長5年、日本で働ける。母国で仲介する送り出し機関に登録し来日。日本では、仲介する監理団体を通して、企業に派遣される。ただこの時、実習生は、送り出し機関に多額の費用を払わなくてはならず、多くの人たちは借金を背負う。しかも、家族の帯同は許されず、職場を変えることも原則、認められない。