フォルクスワーゲンSUV「T-Cross」マイナーチェンジで装備充実、新色も3種
また、すべてのグレードに標準装備されたのが運転支援システム「トラベルアシスト」だ。設定した速度内であれば、渋滞時の低速から高速走行まで前走車との一定の距離や走行レーンの維持をサポートしてくれる。長距離ドライブでの負担は大幅に軽減されるはずだ。
日常走行は問題なしだが、小型車ならではの歯がゆい面も
ハンドルを握って実際に運転すると、このクルマが3年連続で輸入車SUVのランキング首位に輝いた理由がよくわかる。1リッターエンジンはサイズ的に大きくないが、日常走行はもちろん、高速道路でもスムーズな加速で大きな問題はない。ただ、高速道路で走行中にさらにアクセルを踏み込む場合、変速機が切り替わらないと十分な加速が得られない場面はあり、小型エンジンならではの歯がゆさはある。
パワーステアリングのハンドルは、適度な重さで扱いやすかった。乗り心地はドイツ車ならではのやや硬めで、エンジン音が気にならないなど室内の静粛性もある。
車体サイズも日本の道路事情によく合致したサイズで、駐車場などでも小回りが利き、取り回しの良さを実感する。
価格は前型車と比べて小幅の値上げにとどまり、装備の充実などを考慮すると実質は値引きに近い。逆に試乗した最上級グレード「TSI R-Line」の場合は価格自体が10万円引き下げられている。初めて輸入車に乗るという人にとって候補車のひとつになるのは間違いないクルマだ。(デジタル編集部 松崎恵三)
【仕様・主要諸元】(試乗したモデル「TSI R-Line」の場合) ▼全長・全幅・全高(ミリ) 4135・1785・1580 ▼総排気量(L) 0.999 ▼燃費 WLTCモード(キロ/リットル) 17.0 ▼価格 389.5万円(オプションは除く)