フォルクスワーゲンSUV「T-Cross」マイナーチェンジで装備充実、新色も3種
ドイツ・フォルクスワーゲン(VW)の小型スポーツ用多目的車(SUV)「T-Cross」がマイナーチェンジ(一部改良)した。今回はデザインの一部変更や運転支援システムを全グレードに標準装備したほか、ボディーカラーに新色3種を加えて選択の幅を広げている。 【動画】VW「T-Cross」一部改良…装備充実のSUV、新色も加わって選択の幅も広がる
自動調光のヘッドライト、音質が良いサウンドシステムを採用
小型車「ポロ」をベースとする「T-Cross」は2019年に誕生し、日本市場では輸入車SUVの登録台数ランキングで2020~2022年に3年連続で首位に輝いた人気車種だ。初めて輸入車を買う層を意識したエントリーモデルに位置づけられている。
まず外観で変わったのは発光ダイオード(LED)マトリックスヘッドライト「IQ.LIGHT」の初採用(下級グレードは除く)やテールランプのデザインなどだ。「IQ.LIGHT」はロービーム用とハイビーム用の二つのLEDライトを組み合わせ、カーブなどの道路状況、対向車の有無に自動対応するほか、道路脇の標識も最も見やすいように自動調光もしてくれる。テールランプはX字が3次元(3D)で点灯するデザインとし、後続車からの視認性を向上させている。
試乗したクルマの色は、新色の「グレープイエロー」で、黄色をベースにしている。他の新色「クリアブルーメタリック」「キングズレッドメタリック」とともに軽やかな明るさがあり、若い層を意識した色になっている。
内装ではダッシュボードにソフト素材を使用し、質感を向上させた。試乗車は音響にbeatsサウンドシステム(オプション装備)がついていた。若者が使用しているヘッドフォンで「b」のロゴがついたものを見たことはないだろうか。ファッション性や低音を中心に音質が良いとされる、米アップル社の子会社でオーディオメーカー「beats by Dr.Dre」の製品で、VWのほかイタリアのフィアット社なども採用している。
全グレードに運転支援システム「トラベルアシスト」を標準装備
内燃機関は1リッターの直列3気筒ターボのガソリンエンジンのみ。トランスミッションは、ドイツメーカー得意の7速DSG(ダイレクトシフトギアボックス)で変速操作を自動で行う機械式変速機だ。自動変速機(AT)よりも変速がスムーズで、トルクの伝達効率が良く、燃費向上に寄与するといわれている。