ドコモの「ahamo(アハモ)」はどう? 料金の示し方はこれでいいの? ――KDDI東海林副社長との一問一答
KDDIは12月9日、東京都内で「au 新サービス発表会」を開催した。この会では、「Amazonプライム」とのバンドルプランや、「DAZN(ダゾーン)」との提携などが発表された。 【写真】プレゼンテーションの一幕 この記事では、この発表会における質疑応答のうち、東海林崇副社長とのやりとりで特に注目すべきものを紹介する。
NTTドコモの「ahamo(アハモ)」への対抗策
―― (発表内容から)大容量のユーザーを囲い込もうという意図はよく分かりました。一方で、世の中のユーザーの9割ほどが1カ月の当たりのデータ利用量が20GB以下です。このようなユーザーに対する囲い込み策は何か考えているのでしょうか。 プレゼンテーションの中にもあった「ピタットプラン」の満足度が(データMAXプランシリーズと比べて)低いという点や、NTTドコモの新料金プラン(ahamo)の存在を踏まえてお聞かせください。 東海林副社長 社長の高橋(誠氏)が発表したように、私たちは「au」と「UQ mobile」のマルチブランド戦略を進めています。これから新しく作るデジタルネイティブ層向けの(MVNO)サービスを通して、新しいこともやっていきたいと考えています。 今でも、UQ mobileで3GB、10GB、20GBといった小容量、中容量のサービスを展開しています(筆者注:20GBプランは2021年2月以降にスタートする)。auでも「データMAX」シリーズには自動割引機能があります。お客さまの中には(月によって)20GB以上行くこともあれば、2GB以下になる人もいらっしゃいます。こうした場合に、2GB以下になれば自動で(1480円の)割引が適用されます。 今後、UQ mobileやデジタルブランドを通してさまざまなサービスを提供し、お客さまの期待に応えていきたいと思います。 ―― ということは、auブランドでは現状のプラン以上のもの(ahamoへの対抗などを含むプラン)は出すつもりはないということでしょうか。 東海林副社長 私たちも民間事業者で、非常に競争のあるマーケット(市場)に身を置いています。これから、他社さまもいろいろな料金や取り組みを出してくると思いますので、いろいろな形で――auなのか、UQ mobileなのか、デジタルブランドなのか――工夫をして、お客さまに満足して頂こうと考えています。詳細は、これから詰めます。 ―― ドコモのahamoについて、東海林副社長の受け止めをお聞きしたいです。UQ mobileの「スマホプランV」(20GBプラン)のリリースは(2021年)2月ですが、プラン内容を変えるなどの対抗策は考えているのでしょうか。 東海林副社長 なかなか“直球”な質問、ありがとうございます。ドコモさんが先般発表されたブランドというかプランの「月額2980円」は市場に一定のインパクトを与えるだろうとは考えています。ただ、(ahamoの)サービス設計に関する詳細がまだ分かりきっていないので、申し訳ないですがコメントはできません。 これからドコモさんはさらに料金(ギガホやギガライトの見直し)を発表するということですし、それを踏まえてソフトバンクさんも動かれると思います。いろいろなことを見ていかないといけません。 ただ、先ほど申し上げた通り、私たちにはauとUQ mobileがあり、デジタルブランドもあり、(ビッグローブなどグループの)MVNOもあります。マルチブランド戦略でお客さまに満足いただけるように頑張っていきますので、今の所は(コメントは)控えさせて頂きます。