54年ぶり「保守分裂」選挙 現職・古田氏が当選 選挙戦も、投票も、“コロナ”影響強く―― 岐阜
緊急事態宣言の中行われた、岐阜県知事選挙。「新型コロナ」に振り回された選挙戦だったようです。
「今回の選挙は私にとって、まずはコロナとの闘いでした」(古田肇知事) 当選を果たした岐阜県の古田肇知事。密を避けた会場で、バンザイもなく、肘タッチで喜びをわかちあう“コロナ禍”らしい当選報告会となりました。 「コロナとの闘いを完遂したい、打ち勝ちたい。これが私の使命だという思いで挑戦した。“Withコロナ”を乗り越える中で、新しい日常・新しい岐阜県を見いだしたい」(古田肇知事) 県政史上初となる5期目の当選を果たした古田知事。今回は、異例続きの選挙戦でした。
1月7日、公示日の会見では― 「誠に申し訳ないと思いつつも、この出陣式をすべてキャンセルしました」(古田肇知事) コロナ対策に専念するため、古田知事は本人による遊説をすべて取りやめていました。
古田知事の対抗馬も、コロナによって大きな影響をうけていました。 元経済産業省の官僚で、地元岐阜県出身の江崎禎英さん。 「知事から出馬への頼みが一切ないし、疲労もたまっているので5期目は無理と話した」(自民岐阜県連の重鎮 猫田孝 県議/去年11月13日・自民党本部) これまで古田県政を支えてきた一部の自民党県議らが、古田知事のコミュニケーション不足や多選を理由に支援に反対。 長らく一枚岩だった岐阜の自民党県連は真っ二つに割れ、54年ぶりの保守分裂選挙に。
古田知事の対抗馬として江崎さんに白羽の矢がたったのです。 「本当に限られた時間ですし、コロナ禍ということもあるので、発信の仕方を工夫しながら(選挙戦を)やっていきたい」(江崎禎英さん)
江崎さんは約2か月前まで、経済産業省の官僚としてコロナ対策を担当していました。官僚時代から一貫して、コロナに対して正しく恐れることを訴えてきました。 そのため、接触を徹底的に避けた選挙戦を展開。 車の中で話を聞く、「ドライブイン」形式の個人演説会も実施しました。