電動キックボード“子どもと二人乗り”で信号無視も「事故になったらクルマが不利?」 弁護士の回答は…
電動キックボードとの事故「対策」は?
鷲塚弁護士は、電動キックボードが近くを走っている際にできる事故対策として、以下の2点を挙げる。 ・万が一、近くを走る電動キックボードが転倒しても、十分に避けることのできる距離を保って走行する ・電動キックボードを追い抜くときは、距離に余裕をもつ また、事故が起きてしまった場合は、ほかの事故と同様にドライブレコーダーのデータが重要になるという。 「自身の運転に問題がなく、電動キックボード側の問題で事故が生じた場合には、ドライブレコーダーが保存されているかもしっかりと確認し、消えてしまわないように証拠を確保するようにしてください」(鷲塚弁護士)
海外ではシェアサービス廃止、規制強化も…
電動キックボードなどのマイクロモビリティは、環境性能に優れ、地域内の手軽な移動手段として期待されているが、ルールを守らない一部ユーザーの影響は、当人たちが思っている以上に大きい。 オーストラリアのメルボルンでは今年8月、事故や苦情の増加を受けて電動キックボードのレンタル禁止が決定した。フランス・パリでも、危険運転や乗り捨てが社会問題となり、昨年シェアサービスが廃止。2018年の導入当初は免許不要で運転できた韓国でも、2021年からは免許とヘルメットが必須となった。 LUUPの広報担当者は、一部の利用者による悪質な違法走行が発生している現状について、編集部の取材に対し「大変残念に思うと共に、重く受け止めています」と回答。 正しく利用する人が肩身の狭い思いをすることは本意ではないとして、今後について「業界団体や地元警察、自治体とも連携し、オフライン・オンライン両軸の取り組みに力を入れ、より一層の啓発に取り組んでいく所存です。電動キックボード、そして自転車を含めた電動マイクロモビリティ全体の交通ルールの正しい理解が進み、交通事故や違反行為がゼロになることを目指して、努力を続けてまいります」と語った。
弁護士JP編集部