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「今テレビで本音をしゃべると…」カンニング竹山×松尾貴史 “アーカイブされる現代のメディア”を語る

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TOKYO FM+

禁酒法の時代に、こっそり営業していたBAR「SPEAKEASY」。2020年の東京の街にも、そんなひそかなBARがありました。月曜から木曜の深夜1時にオープンする“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。各界の大物ゲストが訪れ、ここでしか話せないトークを展開するとか、しないとか……。TOKYO FMの番組「TOKYO SPEAKEASY」5月27日(水)のお客様は、お笑い芸人・カンニング竹山さんと、俳優、タレント、コラムニストなど幅広く活躍する松尾貴史さん。ラジオ、テレビ……“昔と今の違い”について語りました。

竹山:1年に1回ぐらい、4日間ぐらいの喋りの舞台(単独ライブ「放送禁止」)をやっているんですよ。そこのお客さんは不思議なもので、舞台の内容を絶対にしゃべらない。“インターネットに書かない”という約束のもとでやっているんですけどね。 松尾:チケットの予約をして、お金を払って、足を運んで、その間飲み食いも我慢してくれて、おもしろければ笑ったり拍手をしたり……お客さんにそんなところまで強いているのに、そこでしか味わえないことがあるというね。 竹山:空間のね。 松尾:それはコンテンツの中身もそうですよね。 竹山:そこで自分の好きなことや、やりたい芸をするわけじゃないですか。テレビはものすごく大好きなんだけど、今テレビで本音をしゃべると、えらい問題になったりね。あとは、ラジオは最も嘘をついてはいけないメディアだと思っているのね。自分の番組もやっているんだけども。 松尾:そうですね。 竹山:表現の上手い下手もあるとは思うんですけど、本当に思っていることを言うと、えらいことになるときってあるじゃないですか? そういうつもりじゃないときでも。でも昔は、そこまでじゃなかったような気がするんですよね。 松尾:なかったですよ。昔はその場で流れたら終わりだけど、今は記録に残っちゃうし、ラジオならradikoで聴けたりするしね。YouTubeにあげられてしまったり。“もうやめてほしいな”っていうことも、みんないつでもどこでも繰り返し鑑賞できるように、追体験できるようにもなっているから。だから、本当は本音じゃないかもしれないけれども、薄着なのか、ものすごく厚着をして鎧(よろい)を着て喋るのか……という、さじ加減1つで天と地ほどの反応の差が生まれるということですよね。 竹山:そうですよね。ありますよね。松尾さんは若いころ、「朝生」の “全員モノマネ”(テレビ朝日の討論番組「朝まで生テレビ!」を松尾さんが1人で再現した作品「朝までナメてれば」)をやっていたじゃないですか? 出演者に対してユーモアがあり、ブラックユーモアもあって。でも、あれを今やったら、下手したら怒られる可能性もあるってことですよね。 松尾:固有名詞をそのまま使っていましたからね。 竹山:そうですよね。 松尾:今だと“名前を少しもじっていなきゃダメ”とかね。そういうところは、真似された側のほとんどの人が鷹揚(おうよう)に構えていて、度量みたいなものもあって。そんなことは枝葉末節(しようまっせつ)というか、馬鹿にされたって怒るような人はあんまりいなくてね。逆に“よく真似してくれましたよ。僕だったら、こうは言いませんけどね!”っていうようなことを一緒に楽しんでくれる感じがあったの。あの時代の論客の人たちって、若かりし頃に本当に命がけで体を張っていろいろやってきて、“こんな小さなことで、いちいち怒っていられるかよ”っていうのがあったんだと思います。今やるとね。みんなせせこましくなってね。 竹山:けっこう怒られちゃいますもんね。 松尾:そうですよね。 竹山:なんかそういうことを思い悩みながら、最近は日々生きて仕事をしているんです。 (TOKYO FM「TOKYO SPEAKEASY」5月27日(水)放送より)

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