タイガース・前田健太、26年WBC出場を「あきらめていない」 オフは「今季の悔しさを忘れずに過ごす」
米大リーグ、タイガースの前田健太投手(36)が7日、カブスの今永昇太投手(31)、カージナルスのラーズ・ヌートバー外野手(27)とともに、大阪・貝塚市内で行われた「ミズノ野球体験イベント」に参加。37歳で迎える2026年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場に意欲を燃やした。23年大会で世界一に貢献した今永、ヌートバーも希望し、〝侍メジャーリーガー〟が続々と日本代表入りへ熱意を見せた。 子供たちとの交流時に見せた屈託のない笑顔から一転、力強い勝負師の顔になった。前田が37歳で迎える26年3月のWBC出場を熱望。不屈の魂を隠すことなく、侍ジャパン入りへの熱意をはっきりと口にした。 「年齢的にもファンの方からすると、難しいと思うかもしれないですけど、選んでもらえるような結果を残せるように。一つのモチベーションとして、諦めていないところは出していきたい」 メジャー9年目の今季は3球団目となるタイガースに移籍。シーズン途中に先発から中継ぎに配置転換されるなど29試合の登板で、3勝7敗、防御率6・09に終わった。「個人的にはすごく悔しい、野球人生で一番くらいに苦しんだシーズンだった」。悔しさをあらわにしたが、このまま終わるつもりは毛頭ない。 26年のWBC出場を「モチベーション」に、来季はアピールの一年にする覚悟だ。「可能性はすごく少ないかもしれないけど、来シーズン結果を残して、しっかり選んでもらえる投手になりたい」。前回23年のWBCは21年9月に右肘の靱帯(じんたい)再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けた影響もあり「チャンスがなかった」。3試合に先発し、2勝1敗、防御率0・60だった13年大会以来2度目の出場を目指す。 23年WBCはダルビッシュがチーム最年長の36歳で出場。グラウンド内外で大黒柱としてチームをけん引した。今季はメジャー挑戦1年目だった今永の〝相談役〟を務めるなど面倒見のいい兄貴分な一面を持つ前田。日米通算165勝を誇る経験豊富な右腕が日本代表入りすれば、精神的支柱としても輝くだろう。 オフは「来年やり返せるように、(今季の)悔しさを忘れずに過ごす」と鍛え直す。今年の漢字は「新」とし、「新しい自分を探さないといけない」。1988年生まれの36歳。まだまだ進化の歩みを止めない。(武田千怜)