株式ディーラーを10年生き延びて学んだ 下げ相場でやってはいけない3つの行動
今年の株式市場でどうやって儲けを出せばいいか悩む人も多いです。 去年までは株価が下げてもアメリカ株の上昇や日銀のETF買いなどの相場環境の良さで株価が戻ることが多かったですが、今年は下げっぱなしでリバウンドが期待できない相場と言えます。 もちろん上がっている株はあるので皆が儲からないとは言いませんが、筆者を含め多くの投資家のパフォーマンスはマイナスでしょう。 今年のような下げ相場ではどうしても損を取り返そうとしてさらに損失を増やしてしまう、といった悪循環に陥りやすいです。 そこで本記事では、筆者が株式ディーラーとして10年生き抜くために気を付けていた、下げ相場でやってはいけないことを紹介します。 下げ相場で投資資金を失うと、次の上げ相場が来たときに資金不足でまったく乗れない最悪の事態がありえます。損失を減らし生き延びましょう。
NG行動1:ポジション金額を増やす
「取引で損失が出たから、株数を倍にしてポジションを増やして損失を取り返そう」 いわゆる「倍プッシュ」というやつです。 倍プッシュをしてたまたま儲かる時はありますが、倍プッシュが失敗すると、当初1万円の損失で済んでいたところが2万、3万と拡大する可能性が高くなります。 しかも倍プッシュは中毒性があるので、資金管理に自信がある投資家以外は止めた方がいいでしょう。 他にポジションを増やしてしまう要因として、ツイッターなど他人の利益報告を見てしまい、自分も儲けなきゃと焦って株数を増やすことがあります。 確かに下げ相場では値動きが激しくなるため儲けのチャンスは増えるでしょう。 値動きが大きくなるなら株数は減らしても、損益額は通常時とあまり変わらないため安全運転がおすすめです。 相場の爆益報告に惑わされることなく、自分のルールを守ってトレードをしましょう。
NG行動2:安易に「売り」から入る
「相場が下がっているなら「売り」から入れば儲かるんじゃないか」 確かに下げ相場なら売りから入る方が儲かりやすいでしょう。ただし、ある程度経験のある投資家なら、という条件が付きます。 ・ 普段から売りポジションを持ったことはありますか? ・ 空売りをすると逆日歩など買いとは違う経費がかかることがあり、売り禁など急に規制が入ることなど空売りに対する知識はありますか? もし答えがNOであるならばまずは空売りについての知識を付け、儲けることは考えず少額で売りの練習をしてみましょう。 売りポジションを持った時に最も怖いのは相場のリバウンドです。日経平均で3%、個別株なら10%程度上昇してもおかしくないため、含み益が一瞬で大きな含み損になることもよくあることは覚えておいてください。 普段やらないことは下げ相場でもやらない方がいいです。