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五輪費用は制御不能とオックスフォード大研究、IOC猛反発

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AFP=時事

【AFP=時事】英オックスフォード大学(University of Oxford)の研究チームが、五輪開催国の負担する費用は地震や感染症の流行のような「重大災害」に匹敵し、大会の未来を守るには今すぐ対策を取る必要があると警告している。研究者は、現在の4年に1度のモデルは持続可能ではないと主張している。 【写真特集】AFPが選んだ2020年8月のスポーツ「TOPSHOT」  学術雑誌に掲載された「極端への後退 五輪が破綻する理由(Regression to the Tail: Why the Olympics Blow Up)」というタイトルの研究で、チームは1960年以降の五輪が全て予算をオーバーしており、当初予算の超過率は平均で172パーセントに達したことを明かしている。  これまでの五輪で最もお金がかかっているのは、夏季大会では2012年ロンドン五輪の150億ドル(約1兆5880億円)で、冬季大会のトップであるソチ冬季五輪の費用はなんと219億ドル(約2兆3180億円)に及んだという。研究は、五輪の予算超過額は地震や津波、感染症の流行といった災害、そして紛争のリスク分布と同じように、無限に分散する可能性があると示唆している。  筆頭著者で、オックスフォード大学経営大学院で大規模プログラムマネジメントを担当するベント・フリウビヤ(Bent Flyvbjerg)教授は、国際オリンピック委員会(IOC)は考え方を改めるべきだと促している。  AFPの取材に対して、フリウビヤ教授は「IOCは収益にしか興味がない」「だから現在のようなあべこべのインセンティブ構造ができている。五輪が満たすべき基準をIOCが定めているにもかかわらず、その費用を負担するのは開催都市と開催国だから、IOCの懐はまったく痛まないのだ」と述べている。  2021年に開催予定の東京五輪も、当初の予算を大幅にオーバーしている。費用の見積もりは、最新の数字では126億ドル(約1兆3340億円)だが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の影響で1年先送りになったことで、会場や移動手段を確保し直したり、組織委員会の大勢のスタッフをもう1年維持したりしなければならず、莫大(ばくだい)な追加費用が発生することが見込まれている。  研究の主張にIOCは強く反発しており、チームがデータの提供を求めてこなかったと主張。さらに、大会そのものと開催都市や地域、国が行うインフラ整備という、二つの異なる予算を合わせて計算するやり方には「根本的に欠陥がある」と非難している。  IOCは広報を通じて、「この研究は完璧に間違った印象を与えている。インフラ整備の予算は大会の4週間のためだけのもので、すぐに『償却』しなければならないように感じさせるが、そんなことはない。また、五輪のレガシーについても全体像から完全に抜け落ちているように見える」と話している。【翻訳編集】 AFPBB News

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