FA宣言していた大山悠輔が阪神に残留「本当に悩みました」 5年総額17億円プラス出来高 巨人と争奪戦
阪神は29日、国内フリーエージェント権を行使した大山悠輔内野手(29)が残留すると正式発表した。大山は甲子園を訪れて取材に応じ、阪神で再びリーグ優勝、日本一を達成したい意欲やファンの大きな声援がチームに残ると決めた理由の一つと明かした。 【写真】満面の笑み 誕生日祝いのサプライズを受ける阪神・大山 「来年からもタイガースでプレーすることを決めました。もう一回優勝、日本一を達成したい。去年の日本シリーズの時の歓声、地鳴りのようなあの感動が忘れられない。それをもっともっと感じたいなと思ったのも理由の一つです」 タイガースの主砲として何度も勝利に貢献してきた男は、これからも虎党ファンとともに戦い続ける。30歳で迎える来季もタテジマでプレーする覚悟を示した。これまで8年で914安打、137本塁打、551打点をチームの勝利のために重ねてきた。来季以降も、阪神のために数字を伸ばしていく。 球団もFA権を行使した上での残留を認め、今季年俸2億8000万円から大幅増の5年総額17億円プラス出来高の条件を提示。巨人から最長6年の大型契約も提示され、阿部監督からは「うちにきて世紀の大FAの先駆者になってほしい」と熱のこもった勧誘をうけたが、最後まで熟考を重ね、28日の選手会納会に参加した上で明けた29日に阪神との契約を選ぶことを決断した。 「本当に悩みましたし、自問自答する日々というか、自分にとって何がベストなのかというのをずっと考えてました。いろいろ考えることができた時間。すごくプラスな時間だったんじゃないかと思います。交渉していただいた他球団にも本当に感謝しますし、自分自身勉強になることがいろいろあった。感謝しかない」 今年も4番打者として130試合に出場し、打率・259、14本塁打、68打点。「地鳴りの歓声、幸せ。何回も経験したい。覚悟を持ってやる。優勝、日本一に向けてしっかり頑張る」。藤川新監督にも電話で残留を決めたことを報告し「『良かった。うれしい。一緒に頑張ろう』というふうに言ってもらえた。監督と勝ちに向かって頑張りたい」。藤川監督就任1年目の来季、優勝には欠かせないピースとなるスラッガーは、来季も猛虎のために全力プレーすることを約束した(金額は推定)。