売上高1.2兆円…マツダの4―6月期、最高更新の要因
マツダが7日発表した2024年4―6月期連結決算は売上高が1兆2055億円となり、過去最高を更新した。営業利益は前年同期比67・7%増の503億円で、利益増加要因のうち為替によるものが439億円。北米を主要市場とする同社にとって、北米での販売好調と円安ドル高が進行していた期中の為替効果が、利益を押し上げた。 【表】マツダの決算詳細 4―6月期のグローバル販売台数は前年同水準の30万9000台。北米は前年同期比14%増の14万6000台で過去最高の販売台数となった一方、国内販売は同31%減の2万9000台と落ち込んだ。 一部車種の出荷を一時停止した認証不正の影響については「限定的で財務影響はない」(藤本哲也専務執行役員)と示し、25年3月期の国内販売目標18万台は堅持するとした。 25年3月期の連結業績見通し、販売台数ともに期初予想を据え置いた。新たに見込まれる原材料価格などの上昇分をコスト改善効果で相殺し、販売奨励金増加の影響を為替効果で打ち消す見通しだ。 足元の為替動向を踏まえて、通期の為替見通しは期初に想定した1ドル=143円を同150円に見直した。上期が同153円、下期が同145円と見る。 懸念される北米の景気後退について、ジェフリー・エイチ・ガイトン取締役専務執行役員最高財務責任者(CFO)は「リセッション(景気後退)に入るには時期尚早だ。ソフトランディング(軟着陸)するのでは」との見方を示した。