電動アシスト自転車の3倍パワーで漕ぐのも楽々! 合法で胸を張って乗れる折り畳み電動モペッドがe-PO(イーポ)だ!
市販化も近い!?
『e-PO(イーポ)』は昨秋のジャパンモビリティショー2023で参考出品され、今年6月からは公道走行調査を実施。今回、スズキが報道陣を集めた大々的な試乗会を開いたことを考えると、製品化も間近なのかもしれません。 【画像】「便利そうでカッコイイ!」これがスズキの折り畳み電動モペッド「e-PO(イーポ)」です(20枚)
大きな特徴のひとつは、原付一種枠であることです。原付免許や普通自動車免許で運転することができることから、生活の足として幅広く普及した原付一種は、約278万台もの出荷を記録した1982年が最盛期でした。 その後、社会情勢や利用環境の変化により、需要は減る一方で、2023年にはおよそ9万2000台あまりと、ピーク時の3%ほどにまで市場規模が縮小しています。 ただし、保有台数は現在でも約430万台以上があり、二輪車全体の保有台数の約4割を占めています。2025年11月には原付一種の排出ガス規制が強化されることもあって、125ccの出力を制御することによって50cc相当とする新基準原付が設定されるなど、メーカー各社がどのようにして存続させるのか、注目を集めているセグメントです。
都市部での短距離移動の手段として、電動キックボードや出力が規制値以上に出すぎている電動アシスト自転車が市場に出回り、問題視されている状況にあるなか、日本国内の大手二輪メーカーが道路交通法に則って開発したというのは大きなトピックであり、今後の指標となっていく新しい原付一種のモビリティだと言えるのではないでしょうか。 カーボンニュートラルへの動きが迫られる今、スズキの提案するひとつの回答が、今回のe-POなのかもしれません。
スズキの提案する新ジャンル!
「普段使いからレジャーまで、身近な移動をもっと自由に!」をコンセプトに、「電動アシスト自転車の気軽さと、EVスクーターの快適さを融合させた新ジャンルの原付一種モビリティです」と教えてくれたのは、チーフエンジニアの福井大介(二輪事業本部二輪営業・商品部)さんです。
パナソニックサイクルテックが販売する電動アシスト自転車『OFF TIME(オフタイム)』(税込み15万8000円)をベースに、ペダルを漕がなくても快適に走ることのできるフル電動走行モードを搭載し、メーターや各種ライトなど灯火器類を装備。細部を最適化しています。 「電動アシスト自転車とEVスクーターを融合させた」とのことですが、見た目は自転車の上級モデルといった印象。軽量アルミフレームが採用され、押し引きしても軽く、ハンドルやシートなどを触れた感触もやはりバイクより自転車に近いものです。