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新発見!リンドウは花でも光合成 緑色斑点に葉緑体・岩手生工研

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岩手日日新聞社

 岩手生物工学研究センター(生工研、北上市成田、小岩一幸理事長)などの研究グループは、リンドウの花びらに見られる緑色斑点にある葉緑体が光合成をしていると発表した。植物の花は光合成しないとされているが、今回一般的な植物の葉と同レベルの光合成を確認。光合成能を持つ葉緑体は表皮細胞に存在していることも分かり、極めてまれな事例という。これらの研究成果は、新発見として注目されそうだ。  研究は生工研園芸資源研究部の西原昌宏部長のグループで、同部研究員の高橋重一氏(40)が主体となり推進。県農業研究センター、早稲田大、農研機構の研究者が連携した。  日本光合成学会員の高橋氏は、18年間光合成研究に携わってきた専門家。2018年9月生工研に着任後、農研センターで栽培するリンドウの花びらに見られる緑色斑点に着目。光合成の可能性を探り始めた。  高橋氏らは電子、立体さまざまな顕微鏡を駆使してリンドウの花びらを観察。光合成測定装置で計測した結果、緑色斑点を構成する葉緑体は、一般的な植物の葉と同レベルの光合成をしていると判明した。  本来、光合成は表皮細胞より内側の細胞で行われ、表皮細胞は発達した機能的な葉緑体を持たないとされているが、今回は表皮細胞で光合成をしていることが確認された。  今後、高橋氏らは緑色斑点を形成する因子を突き止め、新たな技術開発をしてリンドウの新品種育成の労力軽減、開発促進を目指す。リンドウの花びらがなぜ緑色斑点を持っているかはまだ不明で、その理由を追求していくという。  本県リンドウ生産量は全国トップだが、市場では育種の過程で斑点が目立たない系統が選抜される傾向にある。これまで斑点に関する知見が乏しかったが、今回の研究で大きな成果が得られた。高橋氏は「他の研究者と協力し合い、新たな発見ができた。将来はリンドウの育種現場でも活用し、最終的に生産者のために貢献できれば」と話している。  研究成果は国際学術雑誌「PLOS ONE」に掲載される。

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