NY発のハイブリッドスイーツ「クロナッツ」で有名な「ドミニクアンセルベーカリー」の運営会社が破産
(株) D.A.B. PASTRY(ディーエービーペーストリー)(TDB企業コード:616013893、資本金1000万円、東京都中央区銀座7-15-8、代表梨羽錬申氏)は、3月24日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。 破産管財人は大川友宏弁護士(東京都千代田区丸の内2-7-2、長島・大野・常松法律事務所、電話03-6889-7000)。債権届け出期間は4月21日まで。 当社は、2014年(平成26年)9月に(株)TSIホールディングスと(株)トランジットジェネラルオフィスの共同出資で設立され、米国ニューヨークで絶大な人気を誇る「ドミニクアンセルベーカリー」の日本における事業を展開していた。 同店は2011年に米国ニューヨークでオープン後、わずか4カ月でTime Out New York誌の「Best New Bakery of 2012」を受賞、ニューヨーカーやハリウッドセレブから大きな支持を得たぺイストリーショップで、オーナーシェフのドミニク・アンセル氏は2017年の世界の最優秀パティシエ賞を獲得した人物だった。 当社は「ドミニクアンセルベーカリー」の初の海外出店先であり、2015年春に表参道に1号店、次いで銀座店もオープンしていた。クロワッサンとドーナツを融合させた斬新なアイデアが大ヒットした「クロナッツ」、ドミニク風クイニーアマンの「DKA」、クッキー生地のショットグラスにバニラミルクを注ぐ「クッキーショット」、アイスクリームをしのばせたマシュマロをパリッと焦がした「フローズンスモア」など、ニューヨーク店で人気の商品を揃えていた。2018年2月期には年売上高約4億5000万円を計上していた。 しかし、開店当初は人気を得たものの出店費用等の投資がかさみ、赤字経営が続いていた。2018年6月には銀座店、2019年2月には表参道店を閉鎖し、営業活動を停止。その後は米本国とのライセンス契約を解除、今年2月には親会社が保有株式を売却し、今回の措置となった。 負債は債権者約10名に対し約3億5000万円だが、今後変動する可能性がある。 ※代表の錬は旧字体