熊野米アイスを世界へ 神島高が商品開発に協力、和歌山県田辺市
神島高校(和歌山県田辺市文里2丁目)の生徒が、熊野米を使ったアイスクリーム開発に協力している。米穀販売、農業などを手がける「たがみ」(田辺市湊)と通信大手社員の共同事業に加わった。「梅やミカンなど地域性を生かしたアイスを作って全国、世界に売り出したい」と意気込んでいる。 【杉若さんが最優秀賞 来春から和歌山・田辺でパティシエ、大阪菓子技術コンテストの記事はこちら】 日本能率協会マネジメントセンター(東京都)が主催する人材育成事業「ことこらぼ」から派生した企画。「たがみ」とNTTドコモ(東京都)の社員3人で商品開発を進めていたところに、神島高で「商品開発と流通」を受講する2年生50人が加わった。高校生は実際に商品開発を体験でき、事業者側も若い消費者の意見を反映できる。 「たがみ」の田上雅人社長(53)を招いてのグループワークが21日に神島高であり、アイスのアイデアを出し合った。生徒からは梅やミカンをジャムやソースにしてアイスに混ぜたり、アイスを餅で包んだりといった案から、カップを米を量る升風にするといった案が次々出た。 田中沙唯名さんは「アイスはよく食べるので、自分事として考えやすい。ビスケットを載せ、ミカンの果肉も生かせたらおいしそう。『雪見だいふく』風に餅でアイスを包むのは大賛成。どんな商品ができるか楽しみ」と話した。 田上さんは「短時間で面白いアイデアが次々出てきた。米は世界で注目されており、私も台湾やフランスに輸出したことがある。全国のコンビニや世界で売られる商品を一緒に作りたい」と期待を込めた。来年夏までに試食できる段階まで進めたいという。
紀伊民報