中国ドル建て国債の需要旺盛、6兆円超の応募-発行総額の約20倍
(ブルームバーグ): 中国が2021年以降初めて起債したドル建て国債は、発行総額の約20倍となる400億ドル(約6兆2200億円)余りの需要を集めた。その結果、利回りは同じ年限の米国債とほとんど同じ水準となった。
年限は3年と5年で、発行額は計20億ドル。事情に詳しい関係者1人によれば、旺盛な需要を背景に、同年限の米国債利回りに対するスプレッド(上乗せ幅)が3年債で1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)、5年債が3bpで条件が決まった。初期の需要調査では、3年債が25bp程度、5年債は30bp程度が提示されていた。
中国財政省は先週、今回のドル建て国債について、サウジアラビアのリヤドで発行すると発表。国際的な債券発行の引受業務などは、ロンドンやニューヨーク、香港での実施が主流で、サウジでの発行は異例となる。中国がサウジを選択したのは、両国の経済関係強化が背景にある。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のシニアクレジットストラテジスト、ティン・メン氏は、今回起債された中国のドル建て国債について、前回の起債時よりも「中東の投資家からの需要が増えた可能性がある」と指摘した。
今回発行の国債はナスダック・ドバイと香港の取引所に上場される。
原題:China’s Dollar Bond Sale Yields Almost Same as US Treasuries(抜粋)
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Lorretta Chen, Ameya Karve