マスク常用「目もとの衰え」気になる人の対抗策
コロナ禍でファンデーションの売り上げが大幅ダウンする一方、アイブロウやアイメイクコスメは前年比売り上げ増を記録し、アイメイクカテゴリーの売り上げが前年比300%を超えた企業も。顔印象を決定づける「目もと」への意識に変化が起きています。 東京・日本橋で多くの女性たちの駆け込み寺となっている鍼灸院院長のかとうようこさんは、マスク生活が引き起こす顔面土砂崩れの対処法を著書『年齢たるみが1分で解消! 顔面整頓』で紹介。表情筋のプロフェッショナルであるかとうさんが、顔の印象を決める目もとのたるみを徹底整頓し、メイクが映えるくっきり目もとをつくる方法を解説します。 【図解】目の周りとほおの筋肉両方に働きかけるエクササイズとは?
■密接に関わりあう、繊細な表情筋たちのさけび 2020年12月27日配信の『マスク下で進む「顔面のたるみ」に対抗するコツ』をお読みになったという女性が、駆け込むように来院されました。50代の会社員のその女性は、オンライン会議中、モニターに映る自分の目元のたるみが気になり始めたそうです。在宅勤務のためマスク着用は不要でありながらも、人との会話が激減したことが原因だったのでしょう。そのうちに、家族からも指摘されるようになり、これまでにない顔面の変化に、美容外科を訪れることを本気で考えていました。
新型コロナウイルスとの長期にわたる攻防。ワクチン接種が始まっても、見えない敵との戦いにおいて、マスクは当分必須でしょう。デザイン性に優れたマスクもよりどりみどりで、ファッションのようにマスクを楽しんでいる私たちですが、マスクの下に「隠れている」状況下、表情筋たちの機能は半減し、顔面土砂崩れを起こしています。 人との会話が減り、口まわりの筋力が衰えることの影響は口元だけにとどまりません。表情筋は非常に繊細な筋肉。引きずり落ちた口まわりは、重力により顔全体を崩落させます。
マスク顔において印象をつくる唯一のパーツである「目もと」も「下がって」しまうのです。 なんて怖ろしい! いまや、道行く人の顔は、マスクをした状態がデフォルトといってもいいかもしれません。マスクを外す瞬間に「この人はこんな顔をしていたのか」と思うこともしばしばです。見えているのが「顔の上半分」──となると、必然的に「目もと」の印象が、顔全体、ひいてはその人全体の印象をつくることになります。 「マスク美人」という言葉が生まれましたが、見えている目もとがくっきり華やかなだけで、美しく見えるならよろこばしい限りですが、残念ながら、その反対も起こりえます。実際に、私の治療院にいらした先の50代の女性は、隠れていない目もと、つまり、涙袋のあたりが、ブルドッグのようなたるみを引き起こしていることで、ぱっと見の印象は実年齢より5歳は老けて見えるように感じました。目のたるみのほか、目が腫れぼったければ、顔全体がむくんだ印象を人に与えてしまうでしょう。