異変を感じたらもう遅い。腎臓を守る食品って何?
できるだけ身体にいいものを食べた方がいいとわかっていても、多忙なビジネスパーソンは日々の献立を考えるのも一苦労。手間をかけずに健康的な食事をしたいならば、“最新の研究に基づいた本当に身体いい食事術” を学ぶのが手っ取り早い。医学的に正しい最高の食事とは? YouTubeチャンネル登録者数約170万人を誇り、これまでに1万冊以上もの書籍を読破してきたという著者がおくる『結局、何を食べればいいのか?』から、一部を抜粋・再編集して紹介する。
普段の食事が腎臓の健康を保つ
さて、ここからは腎臓によい食品を紹介していきましょう。 肝臓は7割を切除しても再生できることで知られています。一方、腎臓はほとんど再生しません。ですから、肝臓以上に食事の力でしっかり守る意識が大切になります。 そこで、まず意識したいのが、ポリフェノールをとることです。ポリフェノールには活性酸素から身体を守る抗酸化作用があります。活性酸素はメリットもあるものの、増えすぎると細胞を傷つけます。動脈硬化のリスクも高まり、それが腎臓で起きると「腎硬化症」を招きます。
1.ポリフェノールが豊富な食材(ブロッコリー、たまねぎ、緑茶)
おすすめの食材は、ブロッコリーやたまねぎ、緑茶などです。ポリフェノール含有量だけで言えば果物も優秀です。ただ、糖質のとりすぎに直結するので、ブルーベリーのような品種がおすすめです。 また、すでに慢性腎臓病などに悩まされている方は、果物のカリウムにも要注意です。腎機能が低下すると、カリウムの排出機能も衰えるので、カリウムをとりすぎないようにしましょう。たまねぎはカリウムが少ないので、その点でもよい食材です。
2.天然塩を使う
腎臓を守るためには、糖質と塩分を控えた食事をすることが大切です。糖質は糖尿病に直結し、重篤化すると、失明や足の切断などを引き起こしかねません。そして塩分も、直接血糖値を上げはしませんが、塩分過多な食生活は、自ずと糖や脂も過剰になるので、糖尿病のリスクを高めることになります。実際に日本人は、平均で1日に食塩約10gに相当する塩分をとっているのですが、厚生労働省は、成人男性は1日7.5g未満、成人女性は1日6.5g未満の摂取量を推奨しています。 またWHOは1日約5g 未満を推奨しているので、それから見れば日本人は塩分を倍とっていることになるのです。そこでおすすめしたいのが、(食材ではなく調味料ですが)天然塩を日常的に使うことです。どちらにしても、とりすぎは危険ながら、ほぼ100%塩化ナトリウムの工業的な精製塩に比べると、天然塩は海のミネラルが豊富に含まれているので、腎臓の負担を軽減できます。