「オレと一緒に強盗してくれませんか?」強盗予備で逮捕、“アジト”発見で監視下にあった容疑者の生活
11月26日、警視庁暴力団対策課と万世橋署、大森署の合同捜査本部は、神奈川県横浜市港南区に住む職業不詳の早川大貴アイデール容疑者(28)と、横浜市港北区に住む職業不詳の中村悠太郎容疑者(32)を強盗予備の疑いで逮捕した。 【写真】スリムで引き締まった身体をSNSにアップしていたアイデール容疑者
80代の独居男性宅へ強盗計画
2人は共謀して、東京都大田区にある80代の独居男性宅に押し入って金を奪おうと計画。 11月4日、午後9時30分ごろ、横浜市内のコンビニの駐車場で、早川容疑者から指示を受けた中村容疑者が、犯行計画が書かれたメモを30代の知人男性に手渡して、 「オレと一緒に強盗してくれませんか?」 などと言って、共犯を求める行為をし、強盗の予備をしたというもの。 「主犯格の早川容疑者は、文字が暗号化されて、時間がたつと消えてしまう“シグナル”というアプリを使って、中村容疑者に犯行計画を伝えていました。その計画には、男性宅の間取り、金庫の位置、犯行方法まで記されていたようです。それを中村容疑者がメモして、白昼堂々、知人男性に渡して強盗に誘ったという、とんでもない事件の計画です」(全国紙社会部記者) しかし、犯行は未然に防がれて事なきを得た。 警察の取り調べに対して、早川容疑者は黙秘。中村容疑者は「金に困り、知人に早川容疑者を紹介してもらった」と供述し、容疑を認めているという。
存在を知る人はいなかった
中村容疑者は、横浜市内の中心部にあり、10階を超えるおよそ築30年の3LDK、4000万円ほどの分譲マンションに両親と住んでいた。ところが、同マンションの複数の住人に聞いても、彼の存在を知る人はいなかった。 首謀者・早川大貴アイデール容疑者は、彼のSNSによれば、米軍横田基地に近い東京都福生市の生まれ。数年前までは、横浜市中区の馬車道付近にあるガールズバーの従業員だったようだ。 「うーん、その店は確か2、3年前に閉店していますよ。この男の顔は覚えていないですね。男の従業員はめったに外に出てこないし、この辺には黒人男性の従業員は何人かいて、珍しくはないですから」(近所にある店舗の店主) 以後、アイデール容疑者は、同じエリアで複数の店舗に関わるようになる。 SNSには、スリムで引き締まった身体にフィットしたスーツをビシッとキメた写真をアップしており、 《座右の銘『不退転』、経営理念『想像を創造する』、実業家》と書き綴っていた。 とはいえ、それらの店舗が入っていたビルを訪ねても、 「この男も、店のことも、わからないね。ここじゃあ、オープンしては閉店の繰り返しで、入れ替わりが激しいから」と、同じビルに入った店の関係者や、近隣の店主は口を揃えた。アイデール容疑者の店も、すでに閉店してしまったようで、跡形もなかった。 仕事を失ったアイデール容疑者は、横浜市港南区に住む交際相手のアパートへ転がり込む。築35年、2階建て、3DKで家賃月6万5000円ほどの部屋。交際相手の小学校低学年の男児も同居していたようだ。 交際相手と子どもは、数年前から母親、兄、姉と5人で、アパートの2階に暮らしていたという。 「1年ぐらい前に、1階の空いていた部屋に女性と子どもが移ったよう。女性は20代のすごい美人でね。確か、お花屋さんで働いていたはず。その部屋には、たくさんの若い人たちが、ひっきりなしに出入りしていたのよ。そのうちの1人が事件の容疑者だと気づいたけど、一緒に住んでいたとは……」(近所の住人) 別の住人も、アイデール容疑者の顔はよく見かけたし、挨拶も交わしたという。 「会えば“こんにちは”と挨拶してくる、気さくな男でしたよ。私もてっきり“通っていた”と思っていたんだけどねぇ」