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集落機能 中山間ほど 維持困難 人材確保が急務 政府調査

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日本農業新聞

 中山間地の集落や自治体本庁舎から遠い集落ほど、水田保全や冠婚葬祭などの機能を保つのが難しくなっていることが政府の調査で分かった。「維持困難」と回答した集落の9割は中山間地。本庁舎から20キロ以上離れている集落は4割を占める。地域を支える自治体の体制構築に加え、人口を維持し、新たに呼び込むことができる環境づくりが課題となりそうだ。  総務、国土交通両省は2019年度、水田などの維持保全や草刈り、道路修繕、冠婚葬祭をはじめとした日常生活の相互扶助など、集落の機能が維持できているかどうか全国の状況を調査した。  調査対象となった集落は6万3237件。このうち、集落の機能が「維持困難」と回答した集落は2618件だった。  「維持困難」の集落を地形で分けると、山間地が76%と大半を占めた。次いで中間地が19%。平地が5%、都市的地域は0・3%と少なく、条件不利地の中山間地の厳しい実態が浮かび上がった。  市町村の本庁舎までの距離で「維持困難」の集落を分けると、20キロ以上離れている集落が43%を占めた。次いで10キロ以上20キロ未満が34%。市役所や町村役場から遠い集落ほど機能の維持が危ぶまれている。  「機能低下」と回答した集落は1万893件。そのうち山間地は51%、中間地は29%。「維持困難」と同様に中山間地が多い。本庁舎までの距離も20キロ以上が32%、10キロ以上20キロ未満が32%と、距離が離れている集落が大半を占めた。  一連の調査結果は、農水省が新たな食料・農業・農村基本計画を踏まえて、5月から始動させた「新しい農村政策の在り方に関する検討会」で報告した。農業や暮らしに関わるさまざまな機能を維持するのが難しい集落が増える中、検討会は、地域を支える体制の構築を重視。自治体職員ら集落を支える人材を確保・育成するための仕組みづくりを論点に挙げた。  集落の維持には人が住み、支えることが欠かせないことを踏まえ、「半農半X」などを念頭に、所得と雇用機会の確保も検討課題に位置付ける。  検討会は20年度内に考え方をまとめる予定。集落の維持に向けた支援策の方向性を示せるかが焦点となる。

日本農業新聞

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