日本卓球協会、パリ五輪代表は国内選考会も重視へ 新国際大会WTTの参加自由度の低さ考慮
日本卓球協会の星野一朗専務理事は6日、2020年度第7回理事会後のオンライン取材に応じ、2024年パリ五輪代表選手選考基準の考え方について説明した。 【写真】WTTコンテンダードーハで優勝を果たした石川佳純/平野美宇ペア
2024年パリ五輪代表選手選考基準の考え方について
2024年のパリ五輪代表選考については、2021年から行われている新大会WTTが大きく関わっている。 星野専務理事は「WTTは向こう側が招待した選手が優先となる大会が上から3つ(グランドスマッシュ、WTTカップファイナル、WTTチャンピオン)。スターコンテンダーとコンテンダーは20位に達しない選手が挑戦するが、上の(ランキングの)人から選んでいくので、従来のワールドツアーよりも自由度がない」と語る。 つまり、WTTは、世界ランキング上位しか出られない大会、または参加人数枠が決まっており、ランクが低い選手は従来よりも参加しづらい大会となっている。国際卓球連盟(ITTF)は、年間最大30大会のWTT実施を計画しており、この場合、現在世界ランキングが低くても実力をつけてきた選手がなかなかWTTに参加できず、世界ランキング上位が固定される可能性が高くなる。 そのことから「今後ITTFがWTTの見直しをしていった場合は、この考え方そのものを日本卓球協会として変更する可能性もある」と前置きしながらも「日本卓球協会の強化本部の考え方としては、(世界ランキングに関係なく日本卓球協会側で選考できる)世界選手権などの選手権大会と、全日本選手権や国内で行うパリのための選考会に重きを置いた選考にしていきたい。これらを早く選手に伝えるために、この考え方を理事会に承認いただいた」と明かした。 選手たちには、22日にこの選考基準の内容の骨子が伝えられており、まとまり次第近日中にホームページにアップされる予定だという。
ラリーズ編集部