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テレワーク、予想外に仕事はかどる 通勤なし、上司の無駄話なし

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中国新聞デジタル

 コミュニケーションが不足しがちな半面、通勤ラッシュから解放され、上司の無駄話に付き合う必要もない。思ったより仕事がはかどる―。テレワークの快適さに気付いた人も少なくないようです。 【図表】業界別や県別のテレワーク実施率  ▽通勤ストレスから解放。プライベートも充実 広島市佐伯区の会社員女性(35)  ■メーカーの営業職。3月から実家でテレワーク中。  一番のメリットは、やっぱり通勤ストレスからの解放かな。バスと電車を乗り継いで片道1時間。会社に着いたら既に「ひと仕事終えた」気がして、へとへとでした。雨や雪の日は特に大変。職場の近くへの引っ越しも考えましたが、テレワークならその必要もない。「仕事は会社で」という価値観が変わりました。  睡眠不足が解消して3食しっかり食べられるからか、長年の肌荒れも改善したんです。体は正直。趣味のヨガに充てる時間も増え、友人主催のオンライン講習にも参加して、生活が豊かになっています。  自分のペースで仕事ができるのもうれしいですね。会社にいると上司から「あの件どうなった?」「こっち手伝って」という横やりが頻繁に入り、作業が中断します。今はチャットで「データ分析中です」「電話商談します」と忙しいアピールをすれば、余計な仕事を振られない。目の前のことに集中できます。  結論が出ないのにだらだら続く社内会議もない。会議用の資料準備や印刷をしなくていいし、無駄があぶり出されましたね。  働きぶりが外から見えない分、仕事を予定通りに進めなくてはという緊張感はあります。「怠けていると思われたくない」と初めは根を詰めましたが、それじゃ続かない。オフィスと同じ要領で進まなくても「仕方ない」と割り切るのも大切です。非対面のやりとりでは時間のロスはどうしても生じてしまう。完璧主義は捨てました。  同僚たちとの意思疎通に役立ったのは通信ツールの使い分けです。重要なことはメール、簡単な確認事項や雑談はチャット、声の表情だけでも分かった方がいい案件は電話、互いの理解度を確かめながら話したい時はウェブ会議―といった具合。工夫次第で案外できるものですね。  就職して十数年。毎朝服を選んで、化粧して、ヒールの靴を履いて満員電車に乗る―。そんな生活には戻れないかもしれません。ただ孤独を感じることもあって、ずっと在宅もつらい。状況に応じて出勤と組み合わせた働き方が理想です。  ▽メールでこなせる業務。面倒くさい無駄話なし 広島市西区の会社員女性(53)  ■住宅関連の営業所の事務職。4月半ばから在宅勤務。  4月半ば、本社からコロナ対策の指示が来て、ばたばたっと在宅勤務がスタートしたんです。朝の定時に出社して、退社時間まで仕事をして帰宅する―。当たり前と思っていた「働くリズム」が崩れそうで心配でしたが、すぐに切り替わりました。テレワークの方が効率がいいかもって。  私の業務は、取引先と交わす文書作りなど。メールのやりとりでこなせます。会社員の夫が出社を続けているのもあって、わが家は静か。気持ちもざわつかず、仕事がぐんぐん進む。  職場の煩わしさから解放されたからかもしれません。頼まれ仕事に忙殺されるし、ベテラン営業マンの無駄話にも付き合わないといけない。「営業先の奥さんがねぇ」「テレビで見た俳句の言い回しがよくってさぁ」…。パソコンをたたきながら相づちを打っていると「生返事だな」と突っ込んでくる。雑談も職場の「潤滑油」だと思いますよ。でも急ぎの仕事をしているときは、かなり面倒くさい。  在宅勤務で困ったこともありました。出納帳など経理の紙資料は社外に持ち出し禁止。それがないと仕事にならないので、2回ほど出社しました。ゆくゆくは改善してほしい。資料の電子化とか、データ管理のセキュリティー対策とか。自宅からパソコンでアクセスできれば、もっとテレワークしやすくなりますよ。  これからの働き方としてテレワークは「あり」です。私の両親も老いてきました。親の介護で離職する人って多いですよね。週に何日かでも在宅勤務できれば、家庭の事情で仕事を辞めることなく働けそう。そう感じているのは私だけじゃないと思います。

中国新聞社

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