農作物のでき「良い見通し」 新年の伝統「筒粥神事」で1年占う 匝瑳・松山神社
匝瑳市の松山神社に伝わる新年行事「筒粥(つつがゆ)神事」が14、15両日に執り行われた。竹筒に入ったかゆの入り具合から、今年の農作物の出来や天候などを占った。 14日夜、米と小豆を混ぜたかゆを作り、占い項目が書かれた長さ約10センチの青竹42本を入れて煮込んだ。15日は鍋から竹を取り出して小刀で1本ずつ縦に割り、米や小豆の量を次々と確かめた。 農作物については、一部根菜でかゆの入りが少なめだったものの甘藷(かんしょ)で七分入りになるなど、全体的には良いという見通しが出た。8月の日照は二分入りで、夏場の天候が気になると推測した。 豆の甘い香りの漂う中で住民ら15人が行方を見守った。松山義仁宮司(29)は「結果を参考にして備えることで安泰な一年になるでしょう」と呼び掛けた。 14日の夕膳祭では五穀豊穣(ほうじょう)とともに新型コロナウイルス鎮静を祈願する祝詞が上げられた。行事の当番引き継ぎを簡略化するなど感染症対策を講じて行われた。