「山県学園構想」で公開授業、桜尾小・梅原小・大桑小が合同学習 新聞切り抜きで他校児童と意見交換
岐阜県山県市内の全小中学校を一つの学園とみなした教育を実践する「山県学園構想」の公開授業が14日、市内の各学校で行われた。桜尾小学校(同市伊佐美)には3校の児童が集まり、新聞の切り抜き作品づくりに取り組んだ。 市内には小学校9校、中学校3校がある。年々子どもの数が少なくなる中で、市は統廃合はせずに現状を維持したまま、学習内容によって他校との合同授業や異年齢学習を使い分ける教育に取り組み、市全体で子どもを育てる学園構想の実現を模索している。 桜尾小には梅原小学校と大桑小学校の児童が集まり、県NIEアドバイザーでもある桜尾小の奥田宣子校長が5年生の授業を担当した。奥田校長は「他校の児童と新聞記事を通じて意見を交わすことで、他者意識や社会性が育まれる」と意義を強調した。 5年生は3校で合わせて約30人。違う学校同士の児童でペアを組み、関連性の高い新聞記事が貼り付けられた模造紙に、記事の感想や見出しを書き入れた。 子どもの近視や体力低下を扱った記事を読んだ桜尾小の武藤瑠花さんは「将来の病気のリスクを知ることができた。他の学校の子と話すのは緊張するけど、仲良くなれば大丈夫」と話していた。
岐阜新聞社