Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

津波で壊滅、再建進む町の姿を情報紙で発信 宮城県名取市の「閖上だより」

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
47NEWS

 東日本大震災の津波で町ごと流され、壊滅的な被害を受けた宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区。2011年3月の震災以降約8年半に渡り、復興の歩みを伝えた地域情報紙「閖上復興だより」は今年3月、復興に一定のめどが付いたとして終刊となった。新たな町の姿を伝えるため「復興」の2文字を取って「閖上だより」として再スタートを切った。(共同通信=井口真之介)  ▽波にのまれた町  宮城県南部の仙台平野に位置する宮城県名取市閖上地区は、震災で最大約9メートルの津波に襲われ、仙台湾に面した市街地は波にのまれた。震災後に大規模なかさ上げ工事を実施した閖上地区には災害公営住宅が完成し、郵便局や大型スーパーが相次いで開業。一般住宅や、飲食店が並ぶ観光施設もできた。再び編集に携わる格井直光(かくい・なおみつ)さん(62)は「多くの支援で普通の暮らしが戻りつつある」と話す。  閖上だよりはカラー4ページで、地域の活動や四季の行事などを伝える。3カ月に1回、年4回の発行を目指す。住民に無料で配布し、協賛金を出し紙面の発行を支える会員にも郵送で届ける。

 6月の創刊号で格井さんは「より多くの新しい閖上を発信する」と決意表明した。災害公営住宅で1人で暮らす高齢者らに、新型コロナ対策の特別定額給付金の申請方法を指導して回った住民の助け合いなどを取り上げた。  ▽被災者が記者に  閖上地区では約750人が犠牲になり、格井さんも津波で自宅を流され、両親を失った。遺体安置所には次々に亡くなった人が運び込まれ、身内を探す人であふれた。身内や知人の安否を知りたくても、混乱の中、情報は限られ、役所を訪ねても「個人情報だから」と取り合ってもらえない。情報の重要性を痛感した。  「閖上の町はどうなってしまうのか」。震災後、町づくりの計画が行政主導で決まる中、住民には情報が届かず、不安が募った。05年の福岡県西方沖地震で被災した玄界島(福岡市西区)の再建の様子を伝え続けた「玄界島復興だより」を参考に、11年10月、有志と共に「閖上復興だより」を創刊した。

【関連記事】

最終更新:
47NEWS