部下の顔面を殴打、“腹を切れ”と恫喝…「大東建託」の超ブラック体質 支店ぐるみで“私文書偽造”、銀行には虚偽申告、背景には過酷なノルマが
不祥事続きで、目下、「サブリース業界」は逆風に晒されている。 女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を展開した「スマートデイズ」は、顧客に30年間の家賃保証をしながら、2年前に経営破綻した。しかも、「スルガ銀行」と結託し、低収入で融資基準を本来満たさない顧客にもローンを組ませたために被害が拡大。多額の負債を抱え、自己破産せざるを得ない顧客が相次いだのである。また、「レオパレス21」では、耐火構造を備えていないなど「施工不良アパート」が3万棟も発覚。イメージ悪化に加え、改修工事も遅々として進まないことから、97%前後を保っていた入居率は77%にまで激減した。80%がレオパレスの損益分岐点とされ、アパートのオーナーは家賃保証の打ち切りに戦々恐々といった有り様だ。 不動産業者が、地権者に賃貸物件を建てさせたうえで一括して借り上げ、入居者に賃貸する仕組みのサブリース。業界の最大手である「大東建託」も例に違わず、苦境に喘いでいる。その結果、大東建託の社員は、「女工哀史」さながらの過酷な労働条件を強いられているという。
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「週刊新潮」2020年12月17日号