「第五福竜丸」の削除撤回を 被爆者団体ら要望、広島市教委に
広島市立の小中高校が取り組む「平和教育プログラム」の教材から、米国のビキニ水爆実験で被ばくした「第五福竜丸」を削除することを受け、広島の被爆者団体や教職員組合などは10日、決定を撤回するよう市教育委員会に要望した。 市教委は漫画「はだしのゲン」の記載も取りやめることにしており、反対の声が上がっている。 広島県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長(78)は「水爆実験で多くの人が『死の灰』を浴びた。第五福竜丸の被ばくは、今後同じことがあってはならないと示している」と強調。市教委側は「第五福竜丸の記載がある社会科の教科書も活用し、継続して取り上げる」と説明した。