ソフトバンク・柳田悠岐インタビュー イメージを、形にする 「打撃スタイルよりも、“ヒットになる”という結果をイメージする」
自らのバットで多くの勝利をもたらし、3年ぶりのリーグ優勝に導いた。開幕前に描いたシナリオどおりの活躍ぶりだ。納得の表情を浮かべつつ、見据える次なる目標。再び高い集中力で挑んでいく。 取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭、小山真司、桜井ひとし 2020年のソフトバンクには、シーズンを通じて柳田悠岐がチームの中心にいた。特に攻撃面において、これほど頼もしいことはない。主砲が離脱することなく力を発揮、打線をけん引してくれたことは、3年ぶりのリーグ優勝、最大の要因の一つと言えるだろう。柳田自身もチームの力になれた今季を、うれしそうに振り返った。 ──3年ぶりのリーグ優勝の瞬間は、どんな気持ちでしたか。 柳田 オフからやってきたことがようやく実を結んだというか、よかったなとホッとした気持ちが一番でしたね。 ──大歓声もない、胴上げもない、いつもと違う歓喜の瞬間でした。 柳田 (胴上げを)やりたかった気持ちもありましたけど、どういう形であれ優勝したという事実が一番。試合に勝てて、みんなと喜び合えたことが、本当にうれしかったです。また、福岡での試合ということで地元のファンの皆さんに見ていただけた。それもよかったなと思います。 ──開幕前のインタビューで、昨季からの復活のシナリオを「全試合に出て、素晴らしい成績を残す」と言っていました。全試合出場は叶いませんでしたが、ほぼ言ったとおりの見事な活躍ぶりです。 柳田 ケガなく最後までやれましたし、打撃成績もほとんどの部門でリーグの上位に名前を残すことができました。自分なりによくやったなと思います。 ──今季を迎えるにあたっては、オフの右ヒジ手術もありました。コンディション面は、かなり気を配ったのでは? 柳田 開幕直後は本当にベストな状態でした。ただ、シーズンが進むにつれて、やはり体全体がしんどかったですし、張りもありました。8月の終わりから、同一カード6連戦が、・・・
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週刊ベースボール