ソフトバンクの料金プラン刷新で何が変わる? 3ブランドの特徴を整理
ソフトバンクが12月22日、料金プランの刷新を発表した。 ソフトバンクは現在、「ソフトバンク」「Y!mobile」「LINEモバイル」の3ブランドで通信サービスを展開している。その中のソフトバンクとY!mobileはプラン内容を改定し、Y!mobileは5Gにも対応させる。LINEモバイルは新ブランドの「SoftBank on LINE(仮称)」に変更し、LINEモバイルの新規受付は終了する見通し。ここでは、3ブランドの変更内容を改めて整理する。 SoftBank on LINEの特徴
ソフトバンクが自ら提供する「SoftBank on LINE(仮称)」
SoftBank on LINEは、月額2980円で(税別、以下同)で20GBまでの通信を利用でき、LINEアプリの利用はデータ容量を消費しないことが特徴。申し込みはオンラインで受け付け、LINEアプリ上でそのまま申し込めるようにする予定。ここは「他社が追随できない大きなポイントになる」とソフトバンクの榛葉淳副社長は自信を見せる。 SoftBank on LINEという名称はまだ仮のものだが、オンラインで、かつLINEでも申し込めることを示す分かりやすいネーミングといえる。月額料金とデータ容量はドコモの「ahamo」と同じだが、LINEのデータフリーとLINEから申し込めるというUX(ユーザー体験)で差別化を図る考えだ。 LINEモバイルとの大きな違いは、MVNOではなくMNOとしてソフトバンクのネットワークをそのまま使えること。MVNOの課題といわれている、お昼時に通信が混雑して使いにくいという状況にも陥りにくい。また4Gだけでなく5Gを利用できるのも新たな特徴だ。 現行のLINEモバイルはSoftBank on LINEの提供開始に伴い、新規受付を終了する見通し。既存のユーザーは引き続きLINEモバイルを利用できる。会社としてのLINEモバイルはソフトバンクの完全子会社化となり、吸収合併する方向で協議する。LINEを軸とした通信サービスは、ソフトバンクがSoftBank on LINEをコンセプトに自ら提供していく。 SoftBank on LINEをMVNOではなく、あえてMNOのサービスにした理由は、通信品質の問題もあるだろうが、2021年3月にヤフーとLINEが経営統合することもあり、「LINEとのシナジーをソフトバンクグループとして出していく。ソフトバンクの新たなブランドとした方がいい」(榛葉氏)と判断したため。既存のソフトバンク、Y!mobileと対等なブランドになるよう位置付けた。 LINEモバイルで提供している1GB前後のプランは提供しないが、榛葉氏は「オンライン専用といえども20GBで2980円は魅力的だと思う。これからいろいろな声が集まってくるので、そういったことを総合的に考えて検討したい」と述べるにとどめた。 SoftBank on LINEは当初、SIMのみ契約となり、端末は用意しない。端末の扱いについては「市場環境を見て決める」(ソフトバンク)とのことで、利用できる端末はWebサイトで順次公開する。ソフトバンクやY!mobileのユーザーが利用するにはMNP手続きが必要となるが、手数料は発生しない。 オンライン専用ということでeSIMも提供され、ユーザーは物理SIMかeSIMを選択できる。