【速報】米東岸スト停止。時給39ドルが平均63ドルに賃上げで暫定合意
米国東岸港湾の労使であるILA(国際港湾労働者協会)とUSMX(米国海運連合)は現地時間3日、懸案だった賃上げに関する項目で両者が暫定合意したとの共同声明を発表した。現行の労働協約(マスターコントラクト)を2025年1月15日まで延長し、その他の未解決の問題について交渉していくことになる。これによりILAはストライキを停止し、荷役作業は再開となる。長期化も予想された労働争議だったが一転、労使による暫定合意となった。
賃金に関する暫定合意案では、次の労働協約では6年間で62%の賃上げを行うことが決まったと報じられている。当初、組合側は77%の賃上げを要求し、その後は62%まで引き下げたものの、USMXが提示した50%とは差があった。賃金面でUSMXが組合側に歩み寄ったと見られる。現行の労働協約の平均賃金は時給39ドルのため、62%の賃上げとなれば次期協約では平均63㌦に引き上げられる計算となる。
米国東岸港湾36港では1日からストライキとなっていたが、労使双方が即時の労働争議停止を確認したことで、労働者による職場復帰と速やかな荷役再開がなされることになる。
日本海事新聞社