SUBARU XV、安全・安心、乗って楽しい、スタイリッシュなSUV【試乗記】
● 内外装がより洗練 足回りの設定がリファイン SUBARU・XVはインプレッサをベースにしたクロスオーバー。本格SUVの高いドライビングポジションは苦手だが、適度な開放感がほしい、というユーザーにぴったりの4WDである。オンロードでの操縦性と、オフロードの走破性はスバルならでは。海外でも高い人気を誇るグローバルモデルだ。 【写真はこちら】 最新モデルは、内外装がより洗練され、CVTにアダプティブ変速制御をプラス。足回りの設定がリファインされた。試乗車は最上級グレードのアドバンスである。 パワートレーンは2Lの水平対向4気筒(145ps/188Nm)とモーター(13.6ps/65Nm)を組み合わせたマイルドハイブリッド。
ドライビングは、心地よくスムーズ。モーターの適切なアシストをさまざまなシーンで実感する。発進はモーターが担当。すぐにエンジンが始動し、スピードを高める。その連携は自然でリニア。モーターの効果で力強く、しかも静粛性は高い。 高速道路の追越加速でもモーターの威力を感じた。アクセルを踏み込んだ瞬間の反応が実にいい。加速力はスポーティと表現するほどではないが、アクセルの踏み込みに即応するレスポンスが頼もしい。80km/h+αまでの領域であれば、巡航時にエンジンが停止し、燃費を高める。走行状況に応じた“賢い制御”を実感する。今回の約300kmの試乗ではトータルで14km/Lと十分に納得できる燃費をマークした。
● 日常使いから、本格アウトドア領域まで 守備範囲は広い 新設定のアダプティブ変速制御は、走行モードとリンクして最適な変速を実現。とくにスポーツモード時の瞬時に力が盛り上がるフィールは心地よかった。 乗り心地は上質。荒れた市街地の路面でも、ストロークの長い足回りは滑らかな乗り味を示し、速度が上昇するほどフラットに変化する。直進状態からステアリングを切り始めた瞬間の応答性も引き締まっていた。快適でドライバーの意志に忠実なフットワークの持ち主である。 スバルのお家芸、アイサイトの完成度も高い。高速道路ではアダプティブクルーズコントロールに任せた安心走行が楽しめる。ドライバーのミスを防ぎ、サポートする賢い安全装備は大きな魅力だ。 XVは、スマートな印象ながら、悪路走破性を高めるXモードを標準装備する。最低地上高は200mm。全長×全幅×全高4485×1800×1550mmの“小さすぎず、大きすぎないサイズ”と相まって、オールラウンド性は抜群。日常使いから、本格アウトドア領域まで守備範囲は広い。安全・安心、乗って楽しい、スタイリッシュなSUVである。 (CAR and DRIVER編集部 写真/小久保昭彦)
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