最も嫌な「水上バイク」の”騒音”! クルマの”騒音規制”を参考に! 危険運転と同じく厳しい処罰を! 人に”迷惑”は”言語同断”!
クルマの騒音規制が、さらに強化される時代
最初にクルマの話で恐縮だが、現在、クルマ業界では「スポーツマフラー」が絶滅の危機に瀕している。それは、騒音規制がさらに強化されるからだ。この規制はこれから発売されるクルマだけでなく、販売中の車種にも適用される可能性もあるという。 国際社会では騒音規制の基準が引き上げられ、乗用車やトラック、バスなど、車種ごとに細かく区分けされている。その基準を満すことが、日本で販売するための前提条件となっているのだ。 ちなみに、なぜマフラーを交換するかといえば、排気効率がアップするだけでなく、見た目も格好よくなるうえ、“スポーティな音”まで手に入るからである。
水上バイクの「音」については、現在、何の規制もない
水上バイクのタチが悪いのは「性能の向上」が目的ではなく、「爆音が出せるから」という理由だけで排気部分のパーツを交換するケースが大半を占めるからだ。 クルマと違ってマフラー部分が見えにくいので、ファッション目的で交換することはほとんどない。 見た目ではなく、爆音を響かせて走る行為を「カッコイイ」と考えているとしか思えない。
レース用のマシンの音が大きいのは「理由」がある
サーキットに行って、F1などのレーシングカーが奏でるエキゾーストノートを聞くと胸が高鳴る。かなり大きな音にも関わらず、それを不快に思う人はいないだろう。 F1などのレーシングカーの音が大きいのには理由がある。簡単にいえば、速く走るためだ。エンジンを高性能化するには、吸排気系のチューンやターボのブーストアップや、排気量アップで吸入空気量を増やしたうえで、燃焼効率を向上させるのが基本となっている。チューニングした結果、爆発力が増せば当然音も大きくなる。 そのために消音器(マフラー)が必要となるのだが、消音性能の良いマフラーは大きい。レーシングカーの場合、軽量化は最重要課題であり、マフラーのためのスペースは最小・軽量にしたい。最小のマフラーサイズでレギュレーションギリギリの音量に抑えるため、必然的に音量は規定範囲内で最大となってしまうのだ。 もっとも、レーシングカーといえども音量は無制限ではない。JAF公認レースでは、最大音量は測定距離3mのときに120dB以下など、カテゴリーによって細かく騒音レベルが決められている。