群馬県のしみずスーパー 全店舗が7月中に閉店 競争激化で売り上げ減
群馬県の前橋、高崎両市に「しみずスーパー」4店舗を展開するしみず(本部・前橋市青柳町、清水武社長)が今月中に全店舗を閉店することが4日、分かった。競合スーパーやドラッグストアの進出で競争が激化し、売り上げが減少していた。会社を清算し事業を譲渡することで最終調整している。同社は「従業員や地域に迷惑をかけないように引き継ぐ」としている。 「打ちひしがれてる」...しみずスーパー閉店を悲しむ声
前橋市の亀里店が17日、高崎市の小八木店が21日、前橋市の青柳、川原の両店が24日にそれぞれ閉店する。
背景にあるのは競争の激化だ。市内には食品も扱うドラッグストア「クスリのアオキ」「スギドラッグ」などが多店舗展開し、今年に入って「ディスカウントドラッグコスモス」も進出。スーパーでは長野県のツルヤも出店攻勢をかけている。
同社は家畜商として富岡市で創業後、1950年に会社を設立。最盛期には県内で6店舗を展開し年商約30億円を計上していたが、ここ数年は年商約20億円程度に落ち込んでいたという。
米国発祥の会員制量販店「コストコホールセール」の商品を陳列し、キャッシュレス決済のポイント還元制度を導入するなどして新規顧客の掘り起こしを図ったが、4店舗を閉店し29日に会社の精算手続きをすることを決めた。
従業員はパートを含め約130人で、最終調整中の会社が雇用する見通し。4店舗の閉店後、譲渡先が一部の店舗を除き小売店として再開するという。同社は「店舗は地域のインフラでもあり、可能な限り引き継いでもらい、地域や従業員への影響を最小限にする」と説明している。