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コロナ禍爪痕深く 倒産280件超、失職も2万6千人超に

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日経BizGate

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、北海道が全国で初めて外出や営業自粛を求めた「緊急事態宣言」を発出してもうすぐ4カ月がたつ。調査会社の帝国データバンクによると、新型コロナの影響を受けた全国の倒産件数は6月24日午後4時時点で281件に上ることが分かった。4月からは政府による緊急事態宣言の発令で営業自粛や外出自粛を求める動きは全国に拡大。個人消費は一気に干上がり、売り上げが激減した飲食業や宿泊業などで倒産が目立った。  新型コロナ関連による業績不振で解雇や雇い止めにあった労働者も多く、厚生労働省の集計(6月19日時点)によると、2万6552人に及んだ。6月19日に都道府県をまたぐ移動自粛が緩和され、全国各地で徐々に人の往来が再開しているものの、感染の「第2波」を警戒する見方は根強い。コロナ禍が社会経済活動にもたらした爪痕は深い。  帝国データバンクは、新型コロナが倒産の原因と経営者や代理人である弁護士が認めたケースについて新型コロナの影響を受けた倒産として集計。件数は2月末から約4カ月間で281件を数えた。

倒産が多い飲食業、宿泊業

 都道府県別では東京が67件と最も多く、次いで大阪の26件、北海道と静岡が各18件、兵庫の14件の順に多かった。業種別では、レストラン・居酒屋・喫茶店など「飲食店」が44件と最多で、「ホテル・旅館」の41件、アパレル・雑貨などが20件と続き、一般の消費者を相手に対面で営業する業種で倒産が多くなっている。負債総額(調査中を除く274件の合計)は1653億6500万円。50億円以上の大型倒産は8件と全体の2.9%にとどまる一方、5億円未満の小規模の倒産が212件あり、全体の77.4%を占めた。都内でステーキ店を営む店主は「店では今回初めて持ち帰りの弁当を販売するテークアウトも始めて、何とかやりくりしている」とため息をつく。

新型コロナによる解雇者は東京が最多

 一方、厚生労働省は「新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響」として、新型コロナ関連の解雇・雇い止めにあった労働者数(見込み含む)を集計しており、6月23日に発表した数値では、2月からの累計で2万6552人になった。業種別では宿泊業が5508人と最も多く、次いで飲食業の3991人、製造業で3684人などとなった。都道府県別では東京が最多の4510人、大阪3195人、北海道1332人、兵庫959人、福岡904人の順で多かった。  新型コロナ禍による経済停滞を、かつての金融危機のリーマン・ショックと比較する見方も取り沙汰されている。帝国データバンクの調査では、2008年のリーマン・ショック後3カ月間(10~12月)の全国の倒産は3388件に対し、今回のコロナ禍が顕在化した3~5月の3カ月間の倒産は1790件。単純比較はできないものの、半数程度にとどまっている。ただ「経済危機に端を発したリーマン・ショックと異なり、今回は感染症による大幅な外出自粛を伴っている。(倒産手続きに関わる)弁護士事務所や裁判所の業務がコロナ禍で遅れるといった要因もあり、倒産件数に反映されていない可能性がある」(東京支社情報部)との指摘もある。 (白山雅弘)

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