【復活の高性能モデル】フォード・マスタング・マッハ1 欧州で発売決定 ブリットとほぼ同じ価格に
マッハ1が初めて英国に導入
text:Felix Page(フェリックス・ペイジ) translator:Takuya Hayashi(林 汰久也) 【写真】「マッハ」の名がもう1台 マスタング・マッハ1/マッハE【どう違う?】 (137枚) 新型フォード・マスタング・マッハ1は、V8エンジンのアップデート、専用スタイリング、サーキットに特化したシャシーチューンが特徴の高性能モデルであるが、今回英国で販売されることが明らかになった。 フォードはマッハ1について、「欧州で販売されたマスタングの中で最速のもの」であると述べた。標準のマスタングとシェルビーGT500の中間に位置するモデルだ。GT350は年末までに生産を終了する。 英国での受注は2021年初頭に開始され、納車は春の後半になると予想されている。価格は4万9085ポンド(667万円)ブリットとほぼ同じになることが期待される。 これまでのマッハ1(いずれも英国未導入)と同様に、パフォーマンス志向のマシンセッティングで標準モデルとは一線を画している。 最も顕著なのは、最適な空力性能を目指して設計されたフロントマスク「シャークノーズ」だ。パフォーマンスキットを装着したマスタングGTと比較して、22%ものダウンフォース向上を実現している。 ミラーキャップ、スポイラー、バッジなどがローグロス仕上げになり、「プレミアムな外観」となっている。専用の19インチ5本スポークアルミホイールは、初代マッハ1が装着していたマグナム500にインスパイアされたものだ。
マスタングGTを上回る性能
パワートレインは、マスタングの5.0L V8をアップグレードしたもので460psと53.9kg-mを発生させる。シェルビーGT350から流用したインテークマニホールド、オイルクーラー、オイルフィルターによってパワーアップを図った。 パフォーマンスの詳細はまだ公表されていないが、標準モデルの0-100km/h加速(4.3秒)や250m/hの最高速度を上回るだろう。 トランスミッションはこれまたシェルビー製の6速MTで、レブマッチングが備わっている。また、マスタングGTのツインディスククラッチとショートスローギアスティックも装着。オプションで10速ATも用意されている。 MT車にはハンドリングパッケージがオプションで用意されている。大型のフロントスプリッター、新形状のフロントホイールリップモール、ガーニーフラップ、シェルビーGT500と同じタイヤディフレクターが追加され、マスタングGTと比較してダウンフォースが128%に増加する。ホイールもフロントが9.5インチから10.5インチ、リアが10インチから11インチへとワイド化されている。 その他のアップグレードとしては、エンジンとギアボックスのオイルを冷却する熱交換器、高剛性のステアリングシャフト、新たにキャリブレーションされたパワーステアリング、パフォーマンス重視のミシュラン製PS4タイヤ、高剛性のリアサブフレームブッシュなどが挙げられる。 インテリアは、アルミをアクセントに使用し、新しいドアシルプレート、ホワイトの「キューボール」シフトノブを備えているが、それ以外は標準モデルとほぼ同じだ。 オプションのアピアランスパッケージを選択すると、カスタムカラーのファイタージェットグレーに塗装することができる。また、ボンネットとサイドのストライプをレッド、ホワイト、オレンジのいずれかで指定可能だ。 標準色には、レースレッド、グラバーイエロー、ツイスターオレンジが用意されている。
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