【ラグビー】2021年。韓国はオリンピック、7人制にかける。
新型コロナウイルス感染で2021年に延期となった東京オリンピック。ラグビー競技(7人制)で開催国・日本とならびアジアからの出場を決めている韓国7人制男子代表。朴玩龍主将(ぱく・わんよん、韓国電力所属、36歳)が電話インタビューに応じた。 今年、オリンピアンとして東京を訪れる予定だった。しかし韓国代表は3月に解散となり、その後は集まることもできずにいる。11月10日、韓国では15人制の2020コリアンリーグチャンピオンシップ決勝がおこなわれた。韓国電力は朴主将はじめ先発に7人制代表候補7名、リザーブ1名が顔をそろえた。朴主将はSHで80分間出場した。結果は現代グロービスが後半逆転し34-19(前半 5-12)で勝利。試合後にオリンピックへの思いを聞いた。 ――11月10日は15人制、久しぶりの試合でした。逆転負けでした。朴さんのコンディションは、どうでしたか? 「1年ぶりの15人制でした。コロナの影響であまり練習ができない状況の中でも準備しましたが、相手がより良い状態でした。自分のコンディションは良かったです」 ――韓国電力は7人制代表が8名、現代は日本の日野(レッドドルフィンズ)から帰国した鄭演植(チョン・ヨンシク)ら7人制代表選手が出場しました。代表選手の動きはいかがでしたか? 「コンディションも動きも良かったと思います。ただ準備したことすべてを出し切れたわけではないと思います。ミスも少し目立ったかと思います」 ――今年2月以降、新型コロナウイルス感染が広がり、7人制代表の練習が中止になりました。この時の気持ちはいかがでしたか? オリンピック開催への期待は? 他の選手とは主将としてどういう話をしましたか? 徐天吾監督(ソ・チョンオ)や梁永勲コーチ(ヤン・ヨンフン)との話は? その後、7人制に向けてどのような練習に取り組みましたか? 「まず、残念だという気持ちが大きかったです。初出場ということでオリンピックに出て経験を積みたいという思いがあったので、延期という話を聞いて残念でした。しかし、逆にオリンピックまで準備できる時間が増えたと考えるようになりました。他の選手や監督やコーチとは、よく準備すればオリンピックでいい結果を残すことができるから延期を肯定的にとらえようと話しました。コロナのせいで7人制の訓練はできていません。オンライン上で7人制のメンバーと集まり、各自15人制のチームの中で7人制に向けた準備をしようという話をしました」 ――3月24日にオリンピックの1年間延期が発表されました。このときの気持ちは? モチベーションは継続できると思いましたか? 「準備する機会が増えたと考えました。延期ではなく中止になるのではないかという不安もあったので、来年に延期になったことはよかったと思います。来年のオリンピックに向けて経験をたくさん積みたいと思います。家族も観に来る予定でした。来年も観に来る予定です(コロナの状況次第ですが)」 ――今年7月、8月。オリンピックが開催している時期は、何を思いましたか? 「家族や後輩と食事をしたりしていました。よい機会でしたが、同時にこのような状況じゃなかったら、今日は東京で試合をしていた日だったのにと悔しい気持ちもたくさんありました」 朴主将は1984年生まれの36歳。SHとして日本のクボタスピアーズで活躍した李明根(イ・ミョングン)現延世大コーチ、前ホンダヒートの梁7人制代表コーチに続く世代として7人制、15人制の代表経験も豊富だ。昨年11月24日の「東京オリンピック・アジア地区最終予選」、決勝で香港と対戦した韓国。香港が先制し0-7のビハインドで迎えた後半4分に朴主将が起死回生のトライを奪い同点に。そして韓国はサドンデスでトライを決め激闘を制し栄冠をつかんだ。 ――今も韓国7人制代表は集合して練習ができていません。徐監督などと連絡をとっていますか? チームメートらとどのような話をしていますか? 「今も練習場(韓国の各競技代表選手がトレーニングをおこなう鎮川=ジンチョン=選手村)は閉まっていて、オープンに向けて準備をしているそうです。まだコリアンリーグが残っています(12月に15人制で開催予定)。一部の選手は7人制に向けて準備をとっていて、15人制が終わったら、1週間に2回程度集まる予定です。他のチームにいる7人制のメンバーには練習(合同と個人)をしてくださいと話しています。オリンピックが一番重要なので、コロナに感染しないように外出は控えるように指示しています」