紙媒体の危機にあっても進化し続ける写真集の現状
写真集史上初なる“動画ポスター”も
そうした中、最近話題を集めているのが、2月11日に発売された『AKB48』の木崎ゆりあのファースト写真集「ぴーす」(徳間書店)だ。 同書では、木崎自身に発してほしい言葉をファンから公募し、集まった言葉の中から約60のセリフを採用して、その言葉に合ったシチュエーションのカットを収録している。 さらに、封入される付録ポスターは、一見したところ普通の写真なのだが、特殊印刷で見えないコードが埋め込まれており、無料アプリをダウンロードしてスマートフォンをかざすことで、撮影メイキング映像を見ることができる。 木崎が実際に読者に向かって語り掛ける言葉やそのシチュエーションを楽しめる仕組みで、しかも朝、昼、夜とスマートフォンをかざすタイミングで映像のバージョンも変化するという念の入れようだ。 写真集史上初となる“動画ポスター”について同写真集の担当編集者は語る。「今回の写真集のテーマが『言葉』ということもあり、読者と彼女との距離を、どこまで縮められるかを意識しました。付録ポスターも単に壁などに張って眺めるだけでなく、ファンの方に、より親近感を持ってもらえるものにしたかった。例えば、起きた時に『おはよう』、帰宅した時に『お疲れさま』と、恋人が言ってくれるようなイメージです。動画のバリエーションを増やしたのも、そういった思いからです」 紙媒体の危機という逆風を受けても、企画力で勝負をかける芸能人の写真集は今後もまだまだ進化を続けそうだ。 ※木崎ゆりあの「崎」の字は、立に可が正式表記 (文責/JAPAN芸能カルチャー研究所)