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2021年「厳選採用化」の次に起こることに備える……「選考の科学化」は諸刃の剣だ:就職・転職

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BUSINESS INSIDER JAPAN

報道等を見ているとほぼ確実にリーマン・ショック後のような不況がこれから続く可能性が高い、という情勢になってきました(経済的なところは私も単なる一素人なので確定的なことはわかりませんが)。 【全画像をみる】2021年「厳選採用化」の次に起こることに備える……「選考の科学化」は諸刃の剣だ:就職・転職 人事目線でいえば、これまでずっと企業の人材採用は景気にほぼリンクしてきました。つまり、求人数や求人倍率は「どんと減る」ことが予想されます。 新卒採用でいえば、この6月のリクルートワークス研究所の最新調査で、前年20卒が1.83倍であったのが、今年21卒は1.53倍と(学生数をほぼ同じとすれば)、約8割の求人数にまで減りました。 リーマン・ショック翌年でも1.63倍であったことを考えると、それよりも低い数字です。今回のコロナショックはリーマン・ショック以上に経済的な影響が大きいと言われています。やはりその通り、企業の採用数激減による「厳選採用化」は現実のものとなりそうです。

何が起こるか? まず、単純に「企業に入社しにくくなる」

さて、これだけだと「厳選採用」というのは「採用数が減る」ということですが、そのことによって質的にもいろいろな変化が生じます。 まず、採用数が減るということは、今まで採用していた中で評価上位者のみを採用すればよくなるため、採用基準が上がって、各社の入社難易度が高くなります。そのために、就職や転職を希望する人からみれば、今までよりも多くの会社を受験しなければいけなくなります。 すると、企業側からみれば、応募者が増えます。つまり、採用基準は上がるにも関わらず、一方で応募者は増えるため、結果として合格率がとても減るわけです。 今でも新卒採用における大企業の合格率は1%程度ですが、さらに低下する可能性もあります。 ここしばらくの「売り手市場化」によって、就職・転職希望者の活動コストは減っていましたが、就職・転職活動の社会的コストが高くなり、「就職活動が学業を阻害する」などという問題がまた言われ始めるかもしれません。

選考コストが増大し、選考の「科学化」が進む

応募の増加は、企業側にとっては、募集に苦しんでいたこれまでからすれば「うれしい悲鳴」ではあるものの、応募者が増えれば増えたで問題が起こります。 たくさん応募があればその中に優秀な人材もいるのでしょうが、それを見つけ出す「選考コスト」が増えてしまうのです。ゆっくりと選考していては辞退が増えますし、属性などでばっさりと落としていては優秀層を逃してしまいます。 これを解決するために、 「初期選考へ適性検査を導入し、ばっさりと応募者を減らす」 「面接パワーが不足するために録画面接/AI面接を導入する」 などが起こるでしょう。 ある意味「データ採用の促進」ですが、そのために企業は、これまでの採用者や自社のハイパフォーマーを分析して、科学的にデータを使った選考基準の策定が必要となるでしょう。 科学化・データ化すれば、きちんとやれば人間よりも精度の高い選考ができますが、中途半端なデータ採用を行えば、間違った人を正確に採ってしまうことにもなりかねない恐れがあります。

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