旧東中→観光・交流拠点 旧吾妻中→ウイスキー熟成倉庫 福島県猪苗代町の廃校、活用方針を発表
廃校となった福島県猪苗代町の2中学校の活用方針が固まった。旧東中はDMC aizu(猪苗代町)などの法人グループによる観光・交流拠点に、旧吾妻中は天鏡(会津若松市)のウイスキー熟成倉庫として活用される。 ■地域活性化へ期待 町が12日、両グループ・社を優先交渉権者に選んだと発表した。旧東中を活用するDMC aizuなどのグループは「世界に向けて発信する『サムライ総本山計画』」を掲げる。校舎や体育館、校庭を歴史、伝統文化、農業などを体験できるサムライ道場として整備する。外国人留学生向けの日本語学校も誘致し、外国人留学生と地域住民が交流する機会をつくる。 天鏡は磐梯町の天鏡蒸溜所で蒸留したウイスキーを旧吾妻中で熟成させる。天鏡蒸溜所は今月、本格稼働した。ウイスキーは樽で10年ほど寝かして販売する。旧校舎を災害時の避難場所として活用することも想定している。 町は校舎を活用する事業者を公募した。今後、両グループ・社と契約締結に向けた協議や手続きを進める。旧東中と旧吾妻中は町内の中学校統合に伴い、2022(令和4)年3月に閉校した。